目的:本研究は日本のみならず英語圏、中国語圏、韓国語圏等における第二言語としての日本語習得およびその周辺領域の諸研究をレビューした論文を組織的に執筆集積し、印刷物ならびにインターネット上のオンライン文献として提供し各国在住の研究者の閲覧に供することを目的とする。 平成15年度の目標(3年間のプロジェクトの2年日):(1)レビュー論文を印刷物およびオンライン文献として提供する、(2)新たなレビュー論文を作成する、(3)その成果を学会等で発表し内外の研究者に広く知らしめる。 研究の進捗状況:(1)平成14年度中に執筆されたレビュー論文を印刷物およびオンライン文献として提供する。 各研究領域を代表する内外の一線研究者38名に査読協力を仰ぎ、『言語文化と日本語教育』(日本言語文化学研究会)の増刊特集号として、講演録1本およびその解説記事と10本の論文を収録したB5版2段組240ページの論文集を刊行した。大学図書館等で書籍(図書)としても配架できるよう、『第二言語習得・教育の研究最前線2003年版』という書名でISBN番号を取得した。同書を約300冊、国内外の主要教育研究機関・研究者に寄贈した。目次および要旨をWebページで公開するとともに、収録論文・記事の一部をPDF化したオンライン配信の実験を準備している。Webページのアドレスは次のとおり。 http://js12.1i.ocha.ac.jp/saizensen/ (2)新たなレビュー論文の作成を進める。 2本の講演テープからそれぞれの講演録を作成するとともに、新たに11本のレビュー論文の草稿を討議検討し、次号へ向けて準備中である。 (3)成果を学会等で発表し内外の研究者に広く知らしめる。 論文集の発行を言語教育専門家のメーリングリストおよび第二言語習得研究会で告知した。 成果:国内外の研究者から多数の寄贈希望が寄せられた。上記(1)のとおり、240ページの論文集を刊行し、約300冊を国内外の主要教育研究機関・研究者に寄贈した。2002年発行の前号が、『第二言語としての日本語の習得研究』第6号.(2003年発行)の書評欄でとりあげられた。
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