研究課題/領域番号 |
14580379
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
増山 博 鳥取大学, 工学部, 教授 (30034391)
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研究分担者 |
川村 尚生 鳥取大学, 工学部, 助教授 (10263485)
三好 力 鳥取大学, 工学部, 助教授 (80294338)
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キーワード | 並列計算機 / スーパ・コンピュータ / 通信放送アルゴリズム / ノード故障 / ハイパキューブ / コーダルリング / バニアン |
研究概要 |
本研究は、並列計算機を構成するプロセッサ網の対象を、ハイパキューブ、コーダルリング、バニアン・ネットワークの3種に限定した上で、これらに適したより良い放送(一対一通信、多対多通信)アルゴリズムを2年間で開発することにあり、平成15年度は最終年度である。本年度は、故障を含むハイパキューブ上での放送アルゴリズムを構築することと、2年間の成果をまとめることである。 効率の良い放送アルゴリズムとは、データ転送が同時に並列で実施できることである。データ転送のこの並列性は故障によって失われる。従って、出来るだけ並列性の保たれる部分にまでシステムを分解して考えることがカギになる。故障を含むハイパキューブ上での放送アルゴリズムは次のように構築した。まず、故障を含まない最大のサブキューブを見つけ出し、このサブキューブ上での放送を実施する。これらのデータを隣接の故障を含むサブキューブに直接転送し次元数が一つ上のサブキューブでの放送を完了する。目標の全ネット上での放送が完了するには、一つづつ次元数を上げて個々の時点でのサブキューブで放送が実施できればよい。このためには、非正則サブネット間でのデータ転送を効率よく行う手順を開発することである。本研究では、このためのアルゴリズムを開発し、これによって全ネット放送が実施可能となる故障数の上限を算定した。この成果は、情報処理学会論文誌(Vol.44,NO.5)にて発表している。 また、全般的成果をまとめたものは、米国電気・電子学会主催の計算機システムと応用に関する国際会議(AICCSA-05)にて発表予定である。
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