研究課題
高頻度金融価格時系列の計算機解析の結果をいくつかの国際会議・国内研究会で発表した。情報工学関連の会議としては6月に米国で開催された進化計算分野で第一級の国際会議であるCEC2004に論文が採択され、発表講演を行ったところ、金融及び経済関連の研究発表が多くあり、ここで形成された研究者との連携が別の学術的会合の契機になった。9月にニュージーランドで開催された知識工学の国際会議KES2004、その準備的会合である7月の大阪教育大学でのKES日本も同様の効果があった。また経済物理分野では、5月に京都大学で開催された経済学と異種相互作用エージェントに関する国際会議(WEHIA2004)と日経新聞社での経済物理国際会議Nikkei2004の二つが日本で開催されたのでその両方に参加して高頻度価格時系列解析の結果について講演発表を行い、日本のみならず欧米の経済物理学関連の研究者と交流ができた。国内の研究会では、統計数理研究所の共同研究による研究会「経済物理とその周辺」を9月と11月に行った。9月は研究発表会、11月は英語による招待講演会(プレ日経2004)としたが、これは1昨年のプレ日経2002に続いて第2回目となる。100名を超える参加者があった前回4割程度の参加者を得、国内外の研究者と交流できた。1月には愛媛大学での環瀬戸内応用数理研究部会に参加、講演発表した。こうした活動の中から高頻度金融時系列の特徴抽出の他にも少数派ゲームを取り入れた人工社会のシミュレーションを模索し、価格予測の戦略自動生成に加えて所得分布のべき乗則を再現するモデルを考え3月に千葉県野田市で行われた日本物理学会第60回年会の経済物理分科会で発表した。今年度、国内外から論文査読の依頼が増え、また、3月には進化経済学会(東工大)より依頼され「投資家の効用と証券価格の歪み」という題の発表講演に対するコメンテーターを務めた。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (7件) 図書 (1件)
環瀬戸内応用数理研究会予稿集(2005年1月21-23日、愛媛大学)
ページ: 94-98
統計数理研究所平成16年度共同研究による研究会「経済物理とその周辺」報告(その中に収録の論文:高頻度金融時系列から求めた価格変動の特徴)
ページ: 32-40
Proceedings of the IEEE Congress on Evolutional Computation Computation (CEC2004)
ページ: 955-958
Proc.7^<th> International conference. on Knowledge-based intelligent information & Engineering Svstems(KES04) 1
ページ: 449-454
Proc. 9^<th> Workshop 9th Workshop on Economics and Heterogeneous Interacting Agents (WEHIA 2004) (in CD)
第3回情報科学技術フォーラム一般講演論文集 2(人工知能)
ページ: 253-256
KES国際会議日本支部主催(機械学会RC211分科会、システム制御情報学会NN研究交流会共催)の講演会
ページ: 73-77