研究課題
高頻度金融価格時系列の計算機解析の結果と少数派ゲームをベースとした人工市場の問題の検討結果を国際会議・国内研究会で発表した。情報工学関連の会議は7月の東京工業大学におけるエージェントベース経済学の国際会議AESCS2006と、9月にメルボルンで開催された知識工学・システム工学の国際会議KES2006の両方で発表講演を行った。11月には発表講演する院生と共に箱根で行われたJAWS2005に参加し、ここでの発表論文「マイノリティーゲームにおける資産分布の現実化」を情報処理学会論文誌に投稿し2006年5月号に掲載決定した。経済物理学関連の会議としては11月に主要研究者が集まるeconophysics国際会議がオーストラリア国立大学で開催されたので参加・講演した。ここでのMarsili、Yakovenkoとの討論は少数派ゲームに関する本質的な疑問点の解明に役立った。国内では9月と3月に統計数理研究所「経済物理とその周辺」研究会で所得分布のパワー則を再現する少数派ゲームをベースにした市場モデルの発表講演を行った。9月の同志社大学での物理学会秋期大会「経済物理学」分科会に講演・座長の両方で参加し、12月に京都大学基礎物理学研究所で行われた第2回基研経済物理学研究会でも研究発表を行った。3月には進化経済学会年次大会の経済物理学の分科会で研究発表を行い「連続オークションにおける価格変動分布と模倣的Limit Orderモデル」と題する発表へのコメンテーターを務めた。2月よりキャノン基金の援助で鳥取大学に滞在中のドイツ人留学生Felix Streichert君と進化計算法の金融時系列解析への応用に関する共同研究を始め、CEC2006に「条件付ポートフォリオ選択問題への局所探索法の応用効果」を投稿した。別途投稿した「少数派ゲームと人工市場」と共に厳しい査読を通過して双方とも採択された。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)
情報処理学会論文誌 5月号(未定)
CEC 2006 (掲載決定)(未定)
(Post-Proceeding of) AESCS 2005 (掲載予定)(未定)
進化経済学論集第10集Redefining Evolutionary Economics
ページ: 203-210
KES2005, Lecture Note in Artificial Intelligence(Springer) 3681
ページ: 15-20