研究課題/領域番号 |
14580416
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
関口 芳廣 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (70020493)
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研究分担者 |
唐澤 博 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (90177618)
鈴木 良弥 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (20206551)
有泉 均 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 講師 (80020436)
西崎 博光 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (40362082)
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キーワード | 対話ロボット / 複数話者 / 未知語抽出 / 個人の声の合成 / 要約 / 対話管理 / 重複音声の分離 / 泣き声学習 |
研究概要 |
複数の話者と対話可能なロボットの開発を目指して研究を行ってきた。本年度は下記のような研究成果を得た。 1.複数話者と対話できるロボットの試作機を開発し、評価実験を行った。二人の人間が「間違い探し」のゲームを行っている場にいて、対話内容を理解して、絵の間違いを指摘できる。必要に応じて人間に質問したり、対話の促進のために割り込み発話も行う。使用コンピュータの能力不足のため、時々実時間処理が間に合わなくなる欠点があるが、今後改善は可能である。 2.複数話者と対話できるシステムの応用として、「乳児の泣き声を複数人で協力して学習できるシステム」の開発を行った。複数人(母親と医師、母親同士等)で共同学習すると学習効果が上がり、健全な母子関係の構築に役立つシステムになっている。 3.基本周波数、振幅、末尾の母音長を利用して発話音声に含まれる感情を識別できるようにした。否定、肯定、歓喜などの感情が約80%の正確さで識別できる様になった。 4.重複がある音声を分離するために、マイクロホンアレイによる超指向性マイクと独立成分分析を組み合わせている。詳しい評価はまだであるが、実用的には大変役立っている。 5.対話システムの流れを円滑にするための研究を行い、対話のレベルを階層的に考える方法を考案している。静かな環境での効果は測定できているが、雑音のある環境にも適応させることが今後の課題である。 6.複雑な発話はサ変名詞等に注目して要約して理解する手法を考案している。この手法をより複雑な会議録の要約に応用したところ適切な要約文を生成できることがわかり、学会発表で奨励賞を受賞した。 7.音源と声道の制御で色々な人の声で応答音声を合成できるようになった。 8.未知語の抽出と自動登録ができる機能を開発した。未知語の抽出はSVMを利用し、その登録はWeb情報を利用している。
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