研究概要 |
本研究では画像やビデオの類似検索を主目的として,エッジ方向ヒストグラムによる画像検索法,グラフヒストグラムによる3次元物体検索法,フィルタリングによる類似検索の高速化,協調フィルタリングでの提示データの選択法などを開発した. まず,面像の類似検索法としてエッジ方向ヒストグラムによる方法を提案し,フィルタリング検索によって高速化する手法を開発した.また,3次元物体の類似検索法として,特徴点を検出してグラフヒストグラムで表して検索する手法を開発し,フィルタリングによる高速化法を提案した. 次に,ビデオの類似検索法として,ビデオデータベースをショットの構成行列で表して潜在意味解析を用いて検索する手法を提案し,検索性能を高めるためにロバストなクラスタリング法を開発した. また,ユーザの嗜好に基づいて画像や映像を推薦する手法として,品目間相関に基づく協調フィルタリング法を提案し,新規ユーザに提示する品目の選択法としてホップフィールドネットを用いる手法を開発した. 引き続き,サイズの大きいデータベースでの検索を高速化するための基本的な手法であるクラスタリングについて,クラスタの形状によらずにデータベースを分割できる手法を提案した. 以上に加えて,テレビ放送ビデオからCMを自動的に削除する手法や,スポーツ放送ビデオからハイライトシーンを抽出してダイジェストビデオを製作する手法を開発した.また,監視ビデオにおいて,異常な動作を高速に検出する手法としてモーションアクティビティ行列に基づく方法を開発し,クラスタリングによって高速化する手法を提案した.
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