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2004 年度 実績報告書

サイバーADRシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14580445
研究機関東京工業大学

研究代表者

新田 克己  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (60293073)

キーワードADR / 対話処理 / 事例ベース / 類似検索 / 調停エージェント
研究概要

昨年度までに開発したオンライン調停支援システムに類似場面検索機能を付加した。この機能は,事例ベースに蓄積した過去の調停記録の中から,現在の調停場面に類似した部分を検索し,次になすべき発言についての材料を得ることを目的とする。従来では,発言内容を直接類似検索する手法が多かったのに対し,本手法では発言内容を,(1)争点と(2)前の発言との関係の2つからインデキシングする点で特徴がある。過去の類似場面を,このインデックスを用いて検索する際に,検索精度を高めるために,連続する3発言のインデックスを用いて検索する手法をとっている。実験の結果,本手法で高い精度の類似場面検索が可能となり,その次になすべき発言の候補を抽出することが可能となることを示した。
次にオンライン調停を自動化するため,調停のセミナーにおいて,調停スキルの解析を行った。調停においてはアクティブリスニングとよばれる手法(積極的に当事者から話を聞き出しだり,話し合いの内容を確認したりする技法)が重要な役割を果たすこと,および,調停には促進的な調停と評価的な調停があることを認識し,これらをオンライン調停支援システムに組み込むため,従来の調停事例のインデキシングに,調停技法に関する情報を組み込めるように拡張を行った。
さらに調停における情報収集の1手法として判例の構造に着目した判例検索手法を開発した。これは従来のようにキーワードを用いて判例検索をするのではなく,事件の概要を入力して,その事件に関係の深い判例を抽出するものである。出現頻度は高くなくても,重要な用語に着目することにより,検索精度を高めることができることを示した。
これらの成果を利用し,オンライン調停において,過去の事例を利用して調停を自動的に行うエージェントの試作を行い,その実用可能性に関して評価を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] オンライン調停支援システムの類似場面検索機能2005

    • 著者名/発表者名
      田中貴紘, 安村禎明, 片上大輔, 新田克己
    • 雑誌名

      人工知能学会論文誌 20巻2号

      ページ: 94-104

  • [雑誌論文] 事例ベースを利用した調停者エージェントの構想2005

    • 著者名/発表者名
      田中貴紘, 片上大輔, 新田克己
    • 雑誌名

      計測自動制御学会第35回システム工学部会研究会

      ページ: 105-110

  • [雑誌論文] 判例の構造を利用した判例文書検索2005

    • 著者名/発表者名
      江越裕紀, 片上大輔, 新田克己
    • 雑誌名

      情報処理学会デジタルドキュメント研究会

      ページ: DD-48

  • [雑誌論文] オンライン模擬調停の事例解析2004

    • 著者名/発表者名
      田中貴紘, 安村禎明, 片上大輔, 新田克己
    • 雑誌名

      第18回人工知能学会全国大会

      ページ: 2H2-02

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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