研究課題/領域番号 |
14580457
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報システム学(含情報図書館学)
|
研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
滝沢 誠 東京電機大学, 理工学部, 教授 (80188119)
|
研究分担者 |
榎戸 智也 東京電機大学, 理工学部, 助手 (10360158)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
キーワード | モバイルエージェント / Peer-to-Peer(P2P)システム / 分散システム / フォールトトレラント / サービス品質(QoS) / クライアントサーバシステム / データベースシステム / トランザクション / Server System |
研究概要 |
利用者の要求、システムの構成と環境の変化に対して、柔軟に自律的に対応できる「やわらかいシステム」の実現が求められている。本研究では、移動型(モバイル)エージェントを用いた「やわらかい分散システム」の構成論を考案し、データベースのアプリケーションを対象としたプロトタイプの開発、評価を行った。従来からのサーバの多重化では、サーバの障害には対処できても、アプリケーションプログラムの障害に対しての信頼性、可用性を向上できない。このようにシステムの構成と環境、利用者の要求の変化に対して、現在のクライアントサーバモデルは十分かつ柔軟に適応できない。本研究では、アプリケーションプログラムを移動型エージェントとして実現する。移動型エージェントは、データサーバ間を移動しながら、データ操作を行う。本モデルの提案により、「やわらかい」システムを実現する。 平成14年度は、「やわらかい」システムを実現するためのエージェントモデルを明確にした。この概念に基づき、データベース操作を行うアプリケーションを例として、データオブジェクトを操作し、データサーバ間を移動するエージェントの基本機能をJava Agletsを用いて実装した。平成15年度は、平成14年度に実装したエージェントの基本機能に加え、本研究で提案するエージェント間の交渉方式(自律的に移動、多重化、分割化を実施する自律的な移動方式)を実装した。また、通信負荷、処理負荷に関して、本研究で提案したモデルと従来のクライアントサーバモデルの比較を行い、本研究で提案したモデルが、従来のクライアントサーバモデルに比べて、性能的に優れていることを示した。本モデルにより、コンピュータとネットワークの障害と性能変化といったサービス品質(QoS)の変化に対して、柔軟に対応できるやわらかい分散システム構築が可能となる。
|