研究分担者 |
高橋 勝彦 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00187999)
玉置 光司 愛知大学, 経営学部, 教授 (40121876)
田村 隆善 愛知工業大学, 工学部, 教授 (70093101)
きん 志宏 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (00324476)
中出 康一 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (50207825)
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研究概要 |
「必要な物を,必要な時に,必要なだけ生産する」理念がジャストインタイム(JIT)であり,1973年のオイル・ショック時にトヨタ生産方式として脚光を浴びて登場して以来,この4半世紀の間にJIT Production SystemあるいはKanban Systemとして全世界へ普及した。JIT生産システムの特徴をまとめれば,1.多種少量生産システムに適合した後工程引き取り,後補充生産方式2.自律分散型生産システム3.改善による「徹底的なムダの排除」の「仕組み」と改善活動4.多能工とU字生産ラインである。そして,1における情報伝達・制御手段として,かんばんあるいはそれを電子情報に置きかえた電子かんばんが使用されている。しかし,ITが進化した現代において,電子かんばんをも含むかんばん方式は明らかに「ムダ」となりつつある。本研究では,JIT理念として2〜4の特徴を生かしつつ,1にとらわれない最適生産・物流システムを構築することを目的とする。本年度の成果は,以下の通りである。 1.オペレーションズ・リサーチ誌からJIT生産システムに関する特集号を出版した。 2.JIT生産ラインの最適化に関して,現在の後工程引き取り,後補充生産方式の枠組みの中で,実用性を重視したかんばんを用いた新しい生産管理方式を開発した。 3.JIT理念に基づき,様々な状況におけるU字生産ラインの最適生産方式を決定した。 4.JIT理念に基づき,物流システムにおける基本問題であるAGVの最適搬送政策,配送計画問題,3次元積み降ろし問題等の実用的な最適化アルゴリズムを開発した。
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