研究概要 |
電子商取引におけるwebサーバアクセスオペレーションの性能評価法を確立するためには(1)ECアプリケーションユーザがproxyサーバを介してwebサーバにアクセスする手順(プロトコル)・オペレーションを詳しく調べモデル化する問題と(2)モデル化したオペレーションを待ち行列理論を用いて解析する問題とがある. 平成14年度は,(1)に属する問題に対して,基本的な(即時式・待時式)システムの性能評価尺度に対するアルゴリズムを明確化しC言語によるプログラム作成を行い,学会発表した.(2)については,(1)の結果を受けてwebサーバへのアクセス要求をボアソン過程と見なし,proxy/webサーバの内部処理時間をゼロとする(極めて高速であるため無視する)モデル化を設定し,ユーザ応答遅延時間に関する公式を導出し,学会発表した.平成15年度は,(1)に属する問題に対して,準備(set-up)時間や終了(close-down)時間を考慮したモデル化を精華大学の研究グループの結果を拡張する形で行い,解析結果を共同論文化した.(2)については,webに特有なリロード・オペレーション(更新操作)を再送(reforwading)と捉えてポアソン到着近似解析を行い,尚美学園大学四方義昭教授と共同論文化した.平成16年度は,リロード・オペレーション(更新操作)を(ポアソン到着近似せずに)再送待ち行列としてモデル化を行い.学会発表した.準備(set-up)時間を拡張した変形(modified)サービス構造のある待ち行列モデル化を新たに提案し,その解析を行い,論文化した.
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