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2004 年度 実績報告書

過疎地域の「村役」の再編成と、高齢化に対応した地域運営システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 14580499
研究機関長野県短期大学

研究代表者

下平 佳江  長野県短期大学, 生活科学科・人間工学研究室, 助手 (80261098)

研究分担者 加藤 麻樹  長野県短期大学, 助教授 (00312166)
大橋 信夫  日本福祉大学, 情報社会科学部, 教授 (50203899)
キーワード高齢者 / 村役の負担軽減 / 地域運営システム / PC / 情報通信 / 農業
研究概要

本研究の目的は、過疎化と高齢化の進行に伴って、古くから地域社会の運営に大きな役割を果たしてきた村役が住民の過度の負担となっていることに着目し、その情報伝達へPCネットワーク利用の導入を図り、負担軽減に有効な具体策を提案することである。平成16年は前年度にPC講習を受けた高齢者が自宅で継続利用する際に問題となる点を明らかにした。PCは講習会で使用したもので自宅設置後しばらくは使われたが、農作業が忙しくなると使用されず基本操作を忘れてしまう例や、子供や孫を相手とした電子メールでは開通当初と比べて徐々にやりとりが減りPCの利用頻度も減少する例が見られた。自宅利用に対するサポートとしては、高齢者からの要求があったら早急に訪問してトラブルを解決するというものであるが、高齢者から大学への連絡は心理的圧迫感があったようで、困窮の末連絡をしてくるか、あるいは連絡せずに使用停止となっていた。そこで自宅設置から5ヶ月経過時に再度講習会を実施し、抱えていた疑問の解決と、PC利用のモチベーション維持を促した。またインターネット利用料は高齢者にとって負担が大きく、村役負担軽減に有効と判っても利用が難しい面があった。
これらのことから高齢者がPCを継続利用するためには、(1)PC操作に必要とされる英単語の日本語表記化のようなインターフェースの改善、(2)仕事や趣味などへPCを使用するための理由付けとともに(3)操作が分からなくなった場合に気軽に質問できる支援者の確保が必要であることが示された。そこで平成16年度末からの第2期PC講習会は公民館担当者を高齢者の支援者として位置づけ、PCルームの常設にも理解を得て、同村のPC利用率向上に貢献できる体制を整えた。受講生も村役等にPCを積極的に利用したいと考えており、今後は村役に代わる地域運営システムの開発および高齢社会における情報技術の適用モデルを提案できると考えている。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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