研究課題
基盤研究(C)
全国的に酸性雨が観測され、長岡市でも年平均pH4.7前後の降水があり、pH値は年々小さくなっている。特に冬期は季節風の影響で、大陸起源と思われる化学成分を多量に含んだ降雪がある。北欧や北米などでは融雪時、酸性度の高い水が流出し河川、湖沼や森林へ大きな影響を及ぼし、acid shockとして恐れられているが、日本での実態は良くわかっていないため、以下のような調査研究を行った。1.フィールド観測日本の寒候地と暖候地の酸性雪の実態を解明するため、1年目は、寒候地として北海道の母子里で2月に積雪断面観測を実施し、積雪サンプルを得ることが出来た。その詳しい化学分析を行った。また、暖候地として長岡市の本校で、年間を通して1日1回の降水の採取を行った。2年目は、山岳積雪として新潟県の妙高山でも2月に積雪断面観測を実施し、積雪サンプルを得ることが出来た。酸性度、電気伝導度、化学主成分濃度の分析を行った。また場所により、酸性雪のイオン濃度は2倍もの違いがあることが判明した。長岡市の年間の降水の化学的性質の特徴は、他の季節に比べpHが低いのが一般的であった冬期の降水は、近年pHがかなり高くなっている傾向がみられる。金属の微量分析も実施した。黄砂の影響などその背景を探索中である。2.積雪の融雪実験イオン種の違いによる融雪排出速度の異なる理由を探るため、本校の低温実験室で、以下のような融雪実験を実施した。溶存イオンの異なる融雪水の熱分析の実験を行い、結合水と自由水の融解温度、融解エネルギーのイオン種種類、濃度による相違を分析し、酸性物質の融解・凍結のしやすさとの関連を考察した。
すべて 2003 2002
すべて 雑誌論文 (12件)
2003年度日本雪氷学会全国大会講演予稿集
ページ: 119
Mem. Natl Inst. Polar Res., Spec. Issue 57
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Proceeding of 2003's Conference of Japanese Society of Snow and Ice
Mem.Natl Inst.Polar Res., Spec.Issue 57
2002年度日本雪氷学会全国大会講演予稿集
ページ: 118
Bulletin of Glaciological Research 19
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雪氷北信越 22
ページ: 48
第25回極域気水圏シンポジウム プログラム・講演要旨
ページ: 1-2
Proceeding of 2002's Conference of Japanese Society of Snow and Ice
Bulletin of Glaciological Research, 19
"Seppyo Hokushin'etsu", Journal of Hokushin'etsu Branch of Japanese Society of Snow and Ice 22
The Twenty-fifth Symposium on Polar Meteorology and Glaciology Programme and Abstracts