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2003 年度 実績報告書

高角度分解能アナライザによる模擬ダイバータプラズマイオン2次元速度空間構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 14580520
研究機関佐賀大学

研究代表者

藤田 寛治  佐賀大学, 理工学部, 教授 (10038086)

研究分担者 大津 康徳  佐賀大学, 理工学部, 助教授 (50233169)
キーワード高角度分解能アナライザ / 模擬ダイバータプラズマ / イオン温度 / イオンエネルギー分布 / ホールパラメータ
研究概要

ダイバータプラズマの重要課題の一つは、ダイバータ板への熱負荷の低減、即ちスパッタリングを低減させることである。ダイバータ板スパッタリングを議論する際、ダイバータ板とイオンの位置関係から、ダイバータ板に入射するイオンのエネルギー及び温度を明らかにすることが必要不可欠である。平成15年度では、前年度の構築した誘導結合型プラズマを用いたダイバータ模擬実験装置やマイクロ波プラズマにおいて、負にバイアスした基板に入射するイオンのエネルギー分布の計測を行った。通常のグリッドアナライザと高角度分解能を有する方向性アナライザを用いたイオンエネルギーの計測には重点を置いて研究を行った。
1.誘導結合型プラズマにおけるイオン温度計測
発散型磁界を印加した誘導結合型高密度プラズマにおいて、電子温度との比較を行いながら、イオン温度の計測を行った。それらの温度とホールパラメータとの関係を明らかにした。イオン温度及び電子温度は、それぞれ、ホールパラメータが約3と10^3で最小値をもつことが明らかとなった。これらの現象は、磁界や圧力の変化によって中性原子との弾性衝突や非弾性衝突が変化したために生じたものと考えられる。
2.マイクロ波プラズマにおける高周波負バイアス基板に入射するイオンエネルギー分布計測
直径30cm程度のマイクロ波プラズマ装置において、下流領域に設置した高周波バイアスした基板に入射するイオンのエネルギー分布は高周波電位変動に起因するダブルピークの分布になることが分かった。また、基板に印加する周波数をイオンのプラズマ周波数より低く、或いは、高くすると、そのダブルピーク間のエネルギー拡がり値が小さくなることが分かった。本研究により、イオンが基板全面の高周波電界に追従する領域で、最もエネルギー拡がり値が大きくなる新しい知見が得られた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Y.Ohtsu: "Time-Averaged Energy Distribution Function of Ions Impacted on an RF-biased Substrate in Electron Cyclotron Resonance Microwave Plasma"Japanese Journal Applied Physics. 42・12. 7552-7556 (2004)

  • [文献書誌] Y.Ohtsu: "Time-averaged energy distribution function of ions impacted on an rf biased substrate in ECR microwave plasma by means of a conventional energy analyzer"Japanese Journal Applied Physics. 43・1. 328-331 (2004)

  • [文献書誌] M.Mesko: "Energy distribution functions of ions impinging on substrate in microwave plasma"Journal Physics D : Applied Physics. 37・1. 438-444 (2004)

  • [文献書誌] Y.Ohtsu: "Influences of gap distance on plasma characteristics in narrow gap capacitively coupled radio-frequency discharge"Japanese Journal Applied Physics. 43・2. 795-799 (2004)

  • [文献書誌] 藤田寛治(分担): "マイクロ波プラズマの技術(プラズマ調査専門委員会編)"オーム社. 257 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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