研究概要 |
授業における学生実験での利用以外にも、これからプラズマ関連の研究・仕事を行う学生・企業人のトレーニング、一般人(特に理科離れが目立つといわれる小中学生を重視)向けの広報・展示に使用することを念頭に置いた装置の開発を進めている。 その中心の装置の一つとして磁化プラズマ装置を完成させ、学生実験用に最良の実験条件を探している。位置が可変の6個のコイル(φ160)により、一様、ミラー、カスプ各配位の磁界の発生(一様磁界で最大300G)が可能で、熱陰極放電でつくられたプラズマの形状の変化が観測できるように放電管の大部分はガラス製(φ90)で、カスプ配位用に径を太くした中央部にプローブの挿入ポートを備えている。主排気にはターボ分子ポンプを用いており、排気法・圧力測定法・残留ガスのスペクトル観測・漏れ探し等の真空技術習得の実験用のために通常の真空計以外に四重極形質量分析計も接続している。また、この装置で電極を放電管外壁に設置した高周波放電(容量および電磁結合,13.6MHz)の基礎実験も試みているが、さらにPIG放電、低圧気体の絶縁破壊(パッシェンの法則)の実験も可能にする予定である。 この装置以外の学生実験用に、(1)イオン・電子の電界・磁界偏向、E×Bドリフト、(2)高周波放電(13.36MHz)による灰化・表面改質、(3)コロナ放電等の各実験装置の具体的な設計・検討に着手している。さらに広報・展示用に、(4)(種々の封入ガスを使用)ネオンサイン、(5)アーク放電(いわゆるヤコブの梯子=既存の装置の改良)、(6)核融合実験装置(ヘリカル系)の模型、(7)プラズマ球の変化形とオーロラの模型、等の設計あるいは検討を行っている。 一方、プラズマ・核融合の関連技術であるマイクロ波加熱の研究に関して、セラミックスの焼結をジルコニアについて試みた。
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