研究概要 |
授業における学生実験での利用以外にも、これからプラズマ関連の研究・仕事を行う学生・企業人のトレーニング、一般人(特に理科離れが目立ちといわれる小中学生を重視)向けの広報・展示に使用することを念頭に置いて、放電・プラズマの装置の開発を進めてきた。その主なものを以下に示す。 (1)昨年度完成した磁化プラズマ寒験装置(φ90ガラス製、一様磁界で最大300G、主排気はターボ分子ポンプ)を用いて次のテーマの学生(本校専攻科1年)実験を行った。 (1)一様、ミラー、カスプの各磁界配位によるプラズマ形状の変化を観測し、電子温度・プラズマ密度の径方向分布をプローブにより測定する。 (2)四重極形質量分析計を用いて、残留ガスおよびガスを導入したときのスペクトル分析、アルコール・ヘリウムを用いたリークテストを行う。 (2)さらに同装置で次の各実験・トレーニングができるようにして指針書を作成した。(3)熱陰極放電の放電特性・プラズマ特性、(4)高周波放電(容量および電磁結合,13.6MHz)の基礎実験、(5)排気法・圧力測定法・漏れ探し等の真空技術習得の実験。 (3)もう一つの主装置として、(6)電子・イオンの電界・磁界偏向、E×Bドリフトを目視するための放電管(φ300×600、ステンレス製)を製作し、動作を確かめた。 (4)極めてコンパクトな(7)コロナ放電(針対平板、正および負コロナ)実験装置を完成させ、動作を確かめて指針書を作成した。 (5)主に広報・展示用に(8)ネオンサイン実験装置を製作した。3本の放電管からなり、ガスの種類・圧力を自由に変えることができる。これを、(9)アーク放電(いわゆるヤコブの梯子)装置とともに1つの装置に組み込んだ。 (6)一方、プラズマ・核融合の関連技術であるマイクロ波加熱の研究に関して、ジルコニアの焼結を試みてマイクロ波加熱法が有効であることを検証し、さらにルビー焼結の予備実験を行っている。
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