研究分担者 |
西浦 正樹 東北大学, 核融合科学研究所, 助手 (60360616)
北島 純男 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30161475)
神藤 勝啓 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80322999)
和田 元 同志社大学, 工学部, 教授 (30201263)
高山 正和 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教授 (20236368)
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研究概要 |
炉心プラズマ研究においては,以前よりリミター材料が粒子バランスやエネルギーバランスへ及ぼす各種の効果の機構解明の研究が行われてきたが,ダイバータをそなえた炉心プラズマへと研究が展開していく中で,プラズマ固体表面相互作用の研究の重要性が指摘されてきている。本研究の目的中性粒子/表面実験装置を使用して,ダイバータ領域での各種プロセス,特にエネルギー移行・運動量移行と電荷移行に注目した基礎実験を行い,ダイバータ表面現象のモデル化に必要な基礎なデーターを生産するものである. 本年度はより高精度のビーム表面データが得られるようビーム表面基礎実験装置を改造を行った。おもな改造点は入射ビームの不純物成分を取り除くために、イオン源の直後にセクターマグネットをしたことと、ターゲットホルダーの改造をおこなったことである。本年度はこの装置を用いて、モリブデン表面にヘリウムの正イオン、中性原子、水素の正イオン、分子イオン、中性原子、負イオン等のビームを入射して、入射角(α)、反射角(β)を変化させて正負の反射イオンの測定をおこなった。その結果(1)反射したイオンがピークとなるのは、ほぼすべての場合に対して、丁度、鏡面反射の角度付近であること、(2)入射角が大きくなるにつれ、反射イオンビームの強度が下がり、角度広がりが大きくなること、(3)水素原子ビームの入射に対して、負水素イオンの正の水素イオンに対する比率は、反射角が大きくなると下がる傾向にあること、(4)H^+からH^<2+>, H^<3+>になるにつれ、反射粒子のエネルギーがそれぞれほぼ1/2,1/3に下がってくること、(5)また、モリブデン表面に炭素を蒸着した効果においては、反射してくる正負イオンの分布に差異が生じることがわかった。
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