研究課題
基盤研究(C)
(1)(BALB/c x STS)F1のSTSへの戻し交配マウスを1.7Gyx4回X線照射しリンパ腫に対する感受性遺伝子座をゲノムワイドに検索した結果、ある遺伝子座におけるSTSホモの遺伝子型が単独でSTSマウスと同等のリンパ腫抵抗性を付与するような染色体領域は検出されなかった。このことは、STSのリンパ腫抵抗性が単独遺伝子の効果ではないことを示す。また、19番染色体Pten近傍、1番染色体テロメア付近D1Mit14近傍に連鎖不平衡が示唆されたが、有意水準を越えなかった。(2)(BALB/c x STS)F1 x BALB/cの交配系を用いた連鎖解析により、4番染色体上D4Mit17近傍(セントロメアより約30cM)およびそれより約10cM遠位にある4Mit9近傍INK4a、INK4bを含む領域の二箇所に有意水準(カイ二乗値15.3)を越える連鎖を認めた。BALB/cのバックグラウンドに4番染色体の一部をリンパ腫抵抗性系統STS由来遺伝子で置き換えたコンジェニックライン複数を使って検討した結果、4番染色体中央部分INK4遺伝子群を含む10Mb領域にリンパ腫感受性遺伝子の存在が確認された。第二のリンパ腫抵抗性遺伝子の存在はコンジェニックラインを作製して確認実験中である。(3)BALB/cの遺伝的バックグラウンドをもつp53ヘテロ欠損マウスに4GyのX線を一回照射すると乳腺腫瘍がリンパ腫に次ぐ頻度で発生した。さらに、1Gy未満の線量のX線を一週間隔で4回照射することにより、リンパ腫の発生を低く抑え乳腺腫瘍の発生を倍増させることができた。現在、乳腺腫瘍抵抗性のC57BL/6とp53ヘテロ欠損BALB/cとのF1とBALB/cとの遺伝交配系を使ってBALB/cの乳腺腫瘍感受性遺伝子の同定をめざし連鎖解析をすすめている。
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