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2002 年度 実績報告書

Rho特異的活性化因子KIAA380による新規のRho活性化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14580661
研究機関愛知県がんセンター

研究代表者

永田 浩一  愛知県がんセンター, 発がん制御研究部, 室長 (50252143)

キーワードRho / 神経突起 / プレキシン / セマフォリン4D
研究概要

低分子量GTPase Rhoの異常な活性化はがん細胞の転移・浸潤能を増大させる。従って、Rhoの活性化機構解明はがん細胞の浸潤・転移のメカニズムの解明に直結する。私共は、KIAA380のRho依存的シグナル伝達経路における位置づけを明らかにすべくKIAAO380結合蛋白質をスクリーニングした。その結果、Plexin-B1がKIAA380と相互作用することを見出した。また、ドメイン解析により、KLAA380のPDZ領域がPlexin-B1のC末端に結合することが判明した。さらに、Plexin-B1依存性に観察されるRhoの活性化が、KIAA0380の活性喪失型変異体により抑制されることを見出した。Plexinは、神経成長円錐の崩壊、神経突起の退縮、がん細胞の増殖と転移、血管新生、臓器の発生、免疫応答等の多彩な細胞現象に関与する細胞膜受容体群である。なかでも、Plexin-B1は、神経成長円錐の崩壊・神経突起の退縮を制御すると考えられる。最近、Plexin-B1のリガンドとしてsemarphorin D(sema4D)が同定されたが、sema4D/Plexin-B1シグナル経路で機能する分子については殆ど不明である。一方、神経突起の退縮・成長円錐の崩壊にはアクチンフィラメントの再構成が重要な役割を果たすことが明らかにされており、低分子量G蛋白質Rhoの活性化が必須と考えられてきたが、このシグナル経路の詳細も未解明である。我々の知見は、Plexin-B1がKIAAO380を直接的に活性化してRhoの機能を制御することにより、神経成長円錐の崩壊・突起の退縮が起こる可能性を示しており、新規のRhoシグナル活性化機構の発見につながると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Driessens M et al.: "B plexins activate Rho through PDZ-RhoGEF"FEBS Lett.. 529. 168-172 (2002)

  • [文献書誌] Kawajiri, A. et al.: "Functional Significance of the Specific Sites Phosphorylated in Desmin at Cleavage Furrow"Mol. Biol. Cell. (in press).

  • [文献書誌] Goto, H. et al.: "Aurora-B regulates the cleavage furrow-specific vimentin phosphorylation in the cytokinetic process"J. Biol. Chem.. (in press).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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