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2003 年度 実績報告書

Notch情報伝達で機能する母性neurogenic遺伝子neuroticの研究

研究課題

研究課題/領域番号 14580717
研究機関東京理科大学

研究代表者

松野 健治  東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (60318227)

キーワードNotch / neurogenic遺伝子 / neurotic / O-fucocyltransferase / O-fucT1 / O-fucose / ショウジョウバエ / 発生
研究概要

Notch受容体(Notch)を介する情報伝達系(Notch情報伝達系)は、細胞の運命決定や分化など、さまざまな発生過程に関与し、多細胞生物間で高度に保存されている。我々は、これまでの研究において、ショウジョウバエNotch情報伝達系に必要不可欠な、新規母性neurogenic遺伝子である、neuroticを単離した。neurotic遺伝子座のおおよその位置を遺伝学的に決定し、さらに、neuroticゲノムDNAの塩基配列に起こった突然変異を同定することにより、neurotic突然変異の責任遺伝子を同定した。その結果、neuroticは、哺乳類GDP-fucose O-fucosyltransferase 1 (O-fucT1)の相同遺伝子をコードしていることを明らかにした。O-FucT1は、コンセンサス配列を持つEGF様リピートのセリン・スレオニン残基に、フコースを転移する活性を持つことが知られており、実際に、Notchの細胞外ドメインに存在するEGF様リピートのうち、コンセンサス配列と一致するものは、O-フコシル化されている。我々は、ショウジョウバエの培養細胞を用いて、Notchと、NotchのリガンドであるDeltaの結合に、Neuroticが必須であることを明らかにしてきた。すなわち、これらの結果は、NeuroticによるNotch細胞外ドメインのO-フコシル化が、Notchの活性化に必須な、Notchとリガンドの結合に、必要不可欠であることを示していた。これは、単一種類の糖鎖付加の機能としては、きわめてユニークなものであり、本研究の成果によって、細胞シグナルの制御機構に新規な視点を導入することができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Sasamura, T: "neurotic, a novel maternal neurogenic gene, encodes an O-fucosyltransferase that is essential for Notch-Delta interactions."Development. 130. 4785-4795 (2003)

  • [文献書誌] Nakamura, Y: "Species-specific activation of EGF receptor signaling underlies evolutionary diversity in the dorsal appendage number of the genus Drosophila eggshells."Mech.Dev.. 120. 897-907 (2003)

  • [文献書誌] Watanabe, N: "Suppression of differentiation and proliferation of early chondrogenic cells by Notch."J.Bone Miner.Metab.. 21. 344-452 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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