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2003 年度 実績報告書

遺伝子導入による興奮性アミノ酸誘導性神経細胞死の抑制

研究課題

研究課題/領域番号 14580725
研究機関金沢大学

研究代表者

北尾 康子  金沢大学, 医学系研究科, 助手 (00019613)

研究分担者 堀 修  金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (60303947)
小川 智  金沢大学, 医学系研究科, 教授 (90283746)
キーワードアストロサイト / 脳虚血 / 小胞体ストレス / 遺伝子治療 / グルタミン酸 / 虚血耐性
研究概要

ORP150が小胞体に局在するストレス蛋白として、神経細胞を虚血ストレスから守りうるメカニズムを明らかにするため、本研究では海馬に対するカイニン酸負荷をパラダイムとして用い、ORP150の神経細胞保護効果を明らかにした。すなわち、興奮性アミノ酸によって引き起こされる細胞内カルシウム負荷が、小胞体に強制発現させたORP150によって緩衝され、致死的な細胞内カルシウムの上昇を抑え、神経細胞を虚血による細胞死から救済していることを示した。さらに、小胞体の機能を保持することによって、虚血による神経細胞死を抑制しうることを示し、ORP150遺伝子導入による虚血性神経細胞死の制御の可能性に関しても検索した。
・神経細胞への遺伝子導入を可能とするため、高力価のアデノウイルスベクターをセンス方向(Ad/ORP150S)およびアンチセンス方向(Ad/ORP150AS)で作成した。
・あらかじめ、Ad/ORP150Sを感染させておいた培養神経細胞にグルタミン酸を添加し、その細胞死がORP150強制発現によって抑制されることを上清中のLDH活性、または神経細胞へのMTT取り込みで示した。
・培養条件では、神経細胞にORP150はほとんど発現されていないが、グルタミン酸の添加によってORP150の発現量が増加、Ad/ORP150ASでは、神経細胞のORP150発現量は減少し、グルタミン酸に対する抵抗性が減弱することをした。
・砂ネズミ一過性内側動脈結紮により、海馬CA1領域に遅発性神経細胞死を引き起こす。このモデルにおいて、虚血耐性を導入した神経細胞ではCA1領域にORP150の発現量が増加することを、Western blot法によって示し、また、免疫組織染色法で、神経細胞のORP150発現量が増加していることを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 北尾 ほか: "ORP15O/HSP12A regulates purkinje cell survival : a role for ER stress in cerebellar development"J.Neurosci.. 24. 1486-1496 (2004)

  • [文献書誌] 堀 ほか: "Role of Herp in the endoplasmic reticulum stress response"Genes to Cells. (in press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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