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2004 年度 実績報告書

交感神経節内における局所調節回路網の形態学的解明-局所性の神経機能調節機構を探る-

研究課題

研究課題/領域番号 14580726
研究機関福井大学

研究代表者

野条 良彰  福井大学, 医学部, 教授 (20079685)

キーワード交感神経 / 上頚神経節 / ラット / アセチルコリン / GABA / 節前ニューロン
研究概要

16年度中に、ラット上頸神経節に投射する脊髄側角節前ニューロンの一部がGABA作働性であることが分かった。また、マウスにおいてもGABA陽性線維が上頸神経節に観察され、同時に節前神経終末のマーカであるVAchTを発現すること、上頚神経節ニューロンを取り囲む節前線維のバスケット様構造の1割程度が、NPY陽性ニューロンを取り巻くことを明らかにした(現在論文をBrain Res.に投稿中)。
また、ラットを使って追加実験を行った。(1)T1-T4の前根/後根を切断して、上頚神経節のGABA陽性線維をほぼ完全に消滅することを再確認し、(2)ラット胸髄に順行性トレーサーFluoro-Emeraldを注入し、上頸神経節でGABAとの2重染色を実施し、節前ニューロンの線維終末で双方の共存を共焦点レーザー顕微鏡によって確認することができた。(3)胸髄にコルヒチンを投与し、軸索輸送を止めたところ、胸髄の中心管付近の交感神経核(Nucleus intercalatus parsparaependymalis: ICpe)でGABAと節前ニューロンマーカのVAchT/ChATの共存が確認された。GABA/ChAT二重陽性ニューロンの約8割はICpeで観察され、節前ニューロンの主たる存在場所である、中間外側核Nucleus intermediolateralis(IML)ではほとんど観察されなかった。(4)胸髄でGAD67-mRNAに対するin situ hybridization法を行ったところ、交感神経核にもGAD67-mRNAの発現が確認された。以上の実験からGABA陽性線維のほとんどは胸髄からやってきており、また、GABA陽性節前ニューロンは特徴的な分布を示すことがわかった(2004、2005年度の解剖学会総会などで発表)。
今後、脊髄の側角として大きく扱われてきた、交感神経出力核が場所によって性格が違うことが分かってきたので、この部分についても継続して研究を進めるつもりである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Cochlear nerve demyelination causes prolongation of wave I latency in ABR of the myelin deficient (md) rat.2004

    • 著者名/発表者名
      Ito T, Tokuriki M, Shibamori Y, Saito T, Nojyo Y
    • 雑誌名

      Hear Res 191(1-2)

      ページ: 119-124

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Alterations in enzyme histochemical characteristics of the masseter muscle caused by longterm soft diet in growing rabbits.2004

    • 著者名/発表者名
      Kitagawa Y, Mitera K, Ogasawara T, Nojyo Y, Miyauchi K, Sano K
    • 雑誌名

      Oral Dis 10(5)

      ページ: 271-276

  • [雑誌論文] Motor, sensory and autonomic nerve terminals containing NAP-22 immunoreactivity in the rat muscle.2004

    • 著者名/発表者名
      Iino S, Taguchi K, Maekawa S, Nojyo Y
    • 雑誌名

      Brain Res 1002(1-2)

      ページ: 142-150

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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