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2002 年度 実績報告書

グレリンによる摂食調節ニューロンの神経支配と細胞内シグナル伝達機構

研究課題

研究課題/領域番号 14580734
研究機関昭和大学

研究代表者

管 建蓮  昭和大学, 医学部, 助手 (20276538)

研究分担者 塩田 清二  昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
舟橋 久幸  昭和大学, 医学部, 講師 (20317514)
キーワードグレリン / ニューロペプチドY / オレキシン / 摂食調節 / シナプス
研究概要

Ghrelin(グレリン)は成長ホルモン分泌促進因子受容体の内因性リガンドとして胃で発見されたペプチドであり、脳内の視床下部弓状核で発現し摂食促進的に作用すると考えられている。グレリンが視床下部においてどのようなニューロンネットワークを形成して食欲調節をしているのかを、形態学的ならびに生理学的にしらべた。成体ラットを用いて脳内のグレリンニューロンを免疫組織細胞化学的にしらべた。また、他の摂食調節物質であるneuropeptide Y(NPYおよびOrexin(オレキシン)とグレリンの神経相関を蛍光抗体法ならびに免疫電顕法をもちいて観察した。さらに、ラット弓状核よりニューロンを単離しグレリンニューロンのオレキシンおよびグレリンに対する細胞活動の変化を、細胞内Ca濃度を指標として解析した。グレリン免疫陽性神経細胞体は弓状核の外側部に多くみられ、NPY免疫陽性神経細胞体やその突起に投射しているものが多数観察された。さらに、グレリンニューロンとオレキシンニューロンは、視床下部内で相互にシナプスを介して神経連絡していることが電顕的に明らかになった。また、グレリンニューロン同志間のシナプス形成の存在も観察された。さらに生理実験により、グレリンはNPYニューロンを介して摂食冗進作用をもたらす可能性が示唆された。またグレリンニューロンの細胞活動は、オレキシンのみならずグレリン添加によっても活性化されることが明らかになった。以上の実験・観察結果から、グレリンニューロンは種々の摂食調節ニューロンと複雑なニューロンネットワークを形成し摂食冗進作用をしていると考えられる。今後さらに新規の摂食調節因子の脳内探索が行われ、グレリンを含めた摂食調節機構の実体解明が進むものと考えられる。(744字)

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Lu, SL.: "Immunocytochemical observation of ghrelin-containing neurons in the rat arcuate nucleus"Neurosci Lett. 321. 157-160 (2002)

  • [文献書誌] Yamanaka, A.: "Orexins activate histaminergic neurons in the tuberomammillary nucleus via the OX2 receptor"Biochem Biophys Res Commun. 290. 1237-1247 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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