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2003 年度 実績報告書

哺乳動物Class C VPS分子による神経伝達の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 14580759
研究機関国立精神・神経センター

研究代表者

赤澤 智宏  国立精神・神経センター, 代謝研究部, 室長 (80291160)

キーワードRING-H2ドメイン / ユビキチン・プロテアソーム系 / エンドソーム・リソソーム系 / シナプス伝達 / シンタキシン / yeast two hybrid
研究概要

酵母の液胞-エシドソームに局在するClass C VPSはVps11、Vps18、Vps16、Vps33の4つの遺伝子産物からなる。我々はヒトの脳cDNAライブラリーから、構造的に高い相関をもつ哺乳動物ホモローグを同定した。それぞれに対する特異的抗体を用いてラット脳を染色すると神経細胞の突起に強い免疫陽性を認めた。Yeast two hybridを用いて結合分子を検索したところ、プレシナプス側の分子としてsyntaxin1、nSec-1/Munc18a、synaptotagminと結合することを見出した。一方、ポストシナプス側の分子としてセリン・スレオニンキナーゼであるSNKと結合することを明らかにした。SNKはpolo-domainをもつリン酸化酵素で、シナプス構成分子のSPARをリン酸化し、リン酸化依存的に分解されることが知られている。我々はVPS18とSNKの結合領域を決定した。さらにVPS18のRING-H2ドメインによってSNKがユビキチン化を受けることが明らかになった。VPS18共存下、非共存下でSNKをパルスラベルするとVPS18が存在することでSNKがポリユビキチン化を受け、プロテアソーム系で分解されていることが明らかになった。これらの結果はClass C VPSが細胞内で蛋白分解系の重要な経路をクロストークして働いていることを示しており、Class C VPSが酵母からヒトにいたるまで広く保存され、さらに神経伝達の調節を担っていることを示唆する結果である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Axel Leingartner et al.: "Cloning and cortical expression of rat Emx2 and adenovirus-mediated overexpression to assess its regulation of area-specific targeting of thalamocortical axons"Cerebral Cortex. 13. 648-660 (2003)

  • [文献書誌] Bong Yoon Kim et al.: "Identification of mouse Vps16 and biochemical characterization of mammalian Class C Vps complex"Biochem.Biophys.Res.Comm.. 311. 577-582 (2003)

  • [文献書誌] Yo Sasaki et al.: "Selective expression of Gi/o-coupled ATP receptor P2Y12 in microglia in rat brain"Glia. 44. 242-250 (2003)

  • [文献書誌] Chihiro Akazawa et al.: "Distribution of the galectin-1 mRNA in the rat nervous system ; its transient upregulation in rat facial motor neurons after facial nerve axotomy"Neuroscience. 125. 171-178 (2004)

  • [文献書誌] Bong Yoon Kim et al.: "Expression of the mammalian homologue of vacuolar protein sorting 16 (Vps16p) in the mouse and rat brain"Neuroscience Letters. 355. 217-220 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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