研究課題/領域番号 |
14580812
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
石田 厚 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (70334183)
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研究分担者 |
宮崎 勝 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70166156)
古関 明彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40225446)
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キーワード | 骨髄細胞 / CD34陽性細胞 / 末梢血単核球細胞 / 細胞増殖因子 / 人工細胞外マトリックス / フィブロネクチン / PTFE / 組織工学 |
研究概要 |
以下に、本研究成果の概要を項目順に述べる。 (1)骨髄細胞から血管再生のために必要な細胞群を、効果的かつ簡便に分離する方法の決定:臨床応用を念頭に置いた場合、「骨髄細胞から血管再生のために必要な細胞群」は、最近の他の基礎研究・臨床研究成果の知見より、G・CSF動員末梢血単核球細胞群で代用出来ると判断し、最終的にはそれらを(2)の実験に用いた。 (2)血管再生のため3つの不可欠要素、骨髄細胞・細胞増殖因子・人工細胞外マトリックスを組み合わせ、in vitro内で、「血管シート」を短期間に作成出来る最適な条件を決定する:本研究の主要部分である。骨髄由来CD34陽性細胞の培養プレート内での内皮細胞コロニー化は、人工細胞外マトリックスとして1型及び4型Collagen、Fibronectin、Vitronectin、Fibrinogenを用い、Fibronectinが1型・4型Collagen及びVitronectinの約5倍を示す基礎データを1年目に得た。2年目は、今後の三次元培養による体外再生血管の作成を念頭に置き、現在臨床で用いられている人工血管の材料の1つのPTFE(多孔質ポリ4フッ化エチレン樹脂)をポリアミノ酸-ウレタン共重合体(PAU)により、親水化、そして生体組織適合化を向上させたシートを細胞培養の「足場」とした。使用細胞は、初めに、骨髄由来CD34陽性細胞、続いてG・CSF動員末梢血単核球細胞を用いた。1型及び4型Collagen、Fibronectin、Fibronectinのpeptide2種、Vitronectinの6っの細胞外マトリックスにおける細胞の接着・増殖を促進する組み合わせを観察し、Fibronectin-RGD peptideが最も効果があった。 「血管シート」内で、内皮細胞と平滑筋細胞の分化転換の機序を解明する:未だ十分な結果を得ていない。
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