研究分担者 |
定方 美恵子 新潟大学, 医学部, 講師 (00179532)
兵藤 慶子 新潟大学, 医学部, 助教授 (50228756)
杉原 名穂子 新潟大学, 人文学部, 助教授 (00251687)
佐藤 悦 新潟大学, 医学部, 助手 (20169410)
石田 真由美 新潟大学, 医学部, 助手 (40361894)
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研究概要 |
1.文献研究:14年度に続き,不妊看護に関する研究の動向と課題を把握するため,不妊に関する文献8年間8254件から研究視点・対象・研究方法の動向を概観し,「看護関係学会」等の文献166件を分析した.研究対象は女性(55%),時期は治療中(50%),治療後(30%).研究方法は調査(60%)が多く,視点は「治療中の心理社会要因」33件,「不妊心理等」29件,「治療後の妊娠・産後・育児期心理」25件と対象特性に関する研究が主であった.個別的なケアや日常生活支援の視座をもつ看護独自の実践的研究は少なく,この分野の研究が今後の課題であると考えられた.(発表:第129回日本不妊学会関東地方部会) 2.面接調査:1996年の研究参加者を対象とし,縦断研究としてライフ・ストーリーに焦点をあてた非標準化面接調査を実施.グラウンデッドセオリーアプローチにより逐語録データの比較分析を行った. 対象者は30代5人,40代4人,50-60代3人の12人,治療年数は2年以内5人,3〜5年3人,6〜8年4人.5人は治療後に自然妊娠,出産経験をもち,6人は不妊治療による出産,1名は特別養子縁組と,属性は多様であった.夫婦の治療態勢は,「夫協力型」,「夫共同型」,「妻共同型」,「妻協力型」に分類され,不妊治療の夫婦関係性では「子どもの希求度」と「性の意味・目的」,不妊治療に伴う「女性の性機能と身体への侵襲」,女性に割り当てられる「不妊治療の調整役割」の4概念が導かれた.看護はこうした観点をアセスメントに組み入れ,ジェンダー視点をもった支援に目を向ける必要があると考えられた.(発表:第30回新潟母性衛生学会,第129回日本不妊学会関東地方部会) 3.平成16年度計画:(1)不妊ケア開発の観点から,補完代替療法や民間療法等の情報収集,および「経絡-臓器機能測定器(AMI)」により東洋医学的な基礎データを収集する.(2)面接調査を継続し,ジェンダー視点をもった支援モデルを探求する.(3)研究報告書の作成・印刷
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