研究課題
基盤研究(C)
1.オーラル・ヒストリーの会ロバート・パークス氏を囲むイヴェント情報交換を中心として、中尾が呼びかけ、京都の研究者が集まり、心理学・文化人類学・社会学・文学の各学問分野から比較検討する会(オーラル・ヒストリーの会)が結成された。この会と同時に、以前に岡山大学国際交流基金で招聘した、フリーダス・スタイランを受け入れて京都の会をも催したライフヒストリー研究会(代表・やまだようこ、オーラルヒストリーの会呼びかけ人)が、質的心理学会を創設し、心理学分野における、聞き取りの役目に関しても、一役を担ったといえる。2.日本オーラル・ヒストリー学会創立また、フリーダス・スタイランを招聘した際に、受け入れた人々を契機に、「日本オーラル・ヒストリー学会:Japan Oral History Association (JOHA)」が2002年に設立され、2006年夏までに、4回の年次大会が開催された。特に、2006年度は、中尾が研究活動委員長になり、「戦争・植民地期」をメインテーマとして、東京外国語大学COEと共催し学会を主宰、27名の発表者を集めた。(参考:ホームページjoha.jp)3.コメンテー4.歴史学研究会(歴研)におけるオーラル・ヒストリー企画歴史学研究会主催の、「特別部会」主催のシンポジウムを、大久保由理と共に企画した。本科研における研究成果(口述資料と文書資料の照合における「事実」解明の一例)を発表し、その成果は歴史学研究の特集号の2つに掲載された。研究成果全体としては、捕虜の聞き取りの方法の研鑽、記憶の問題と日本のオーラル・ヒストリーの通史を概観することができた。また、各地の未亡人、元捕虜、娘などを対象に、戦友会、思い出の旅、個人宅など、種々の場所において参与観察をしながら、経験した場所においてよみがえる記憶を共感しつつ、彼らの語りを聞き取り、それを整理し、捕虜問題と、聞き取りの学問的手法、さらに家族間に共有されるトラウマの問題を整理し、あらたな知見を付け加えることができた。また、DVDによって、将来共有化できるアーカイブの基礎をきづいた。
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日本オーラル・ヒストリー研究 2号
ページ: 73-86
歴史学研究(歴史学研究会編集)(青木書店) 740
ページ: 17-29
Japan Oral History Journal No.223
Journal of Historical Studies No.813
現代思想(青土社)
ページ: 88-105
Houritsu-Bunka-sha
ページ: 69-99
Gendai Sisou
東京外国語大学史料科ハブ 地域文化研究 2号
ページ: 31-47
岡山の記憶第(岡山・十五年戦争資料センター) 4号
ページ: 128-139
Area Studies of Documentations and Resources Vol.2
The Memory of Okayama, Okayama War Responsibility center Annual Report Vol.4