研究課題/領域番号 |
14594010
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研究機関 | 佐賀大学(医学部) |
研究代表者 |
斉藤 ひさ子 佐賀大学, 医学部, 教授 (60117116)
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研究分担者 |
服部 佳代子 佐賀大学, 医学部, 助手 (00315194)
篠崎 克子 佐賀大学, 医学部, 講師 (30331010)
石山 さゆり 佐賀大学, 医学部, 講師 (80336122)
中嶋 カツヱ 久留米大学, 医学部, 助教授 (10279234)
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キーワード | 閉経 / 性行動 |
研究概要 |
本研究の目的は、わが国における女性の閉経に伴う性行動の変化に、どのようなジェンダーバイアスが影響しているかを、心理社会的要因との関連性から探り明らかにすることで、閉経後30年以上の平均余命期間を過ごす女性の性に関するニーズを明らかにし、セクシャル・ヘルス・プロモーションの方向性を検討することである。平成15年度は、閉経に伴う心理社会的変数の測定尺度を開発し、あわせて閉経時の性行動の実態を調査した。 1.ジェンダーアイデンティティ尺度の開発 閉経期における女性のジェンダーの側面を測る尺度は、わが国においてはまだ開発されていないため、新たに作成した。心理・社会的性である開発の第一段階として、既存のジェンダーアイデンティティ尺度(土肥・1996)、国内外の文献および更年期女性へのインタビュ内容を参考に78項目を抽出した。第二段階では抽出された項目を閉経期女性50名を対象にプレテスト実施し、5因子48項目のアイテムの絞込みをした。α係数が低い因子が含まれるため、再度対象の例数30名を加えプレテストを続行し精選を図った。信頼性、妥当性を検討し、アイテムの固定を行った。ワーディングの調整を行い、本調査に用いる質問紙を完成させた。現在調査計画を進行させている。尺度開発の結果は英文論文としてまとめ、投稿準備中である。 2.閉経期における性行動の実態調査 45歳から55歳までの女性5名を対象に、排卵日を特定する器具(レディースフリー)と10年女性健康手帳を用い、月経周期の変化、身体状態の変化および性行動への関心について、3ヶ月間の記録を依頼した。観察過程でインタービューを実施し内容を確認し実態を把握した。継続したデータを分析し、閉経期における身体的変化の個人差と性行動への関心の減少を含む実態が示された。現在も事例を加え研究を進行させている。
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