研究課題/領域番号 |
14594012
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
上野 勝代 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (90046508)
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研究分担者 |
佐々木 伸子 徳山工業高等専門学校, 助手 (90259937)
上掛 利博 京都府立大学, 福祉社会学部, 教授 (30194963)
宮嶋 邦明 京都府立大学, 福祉社会学部, 教授 (80046507)
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キーワード | シェルター / ドメスティック・バイオレンス / ステップハウス / 先進事例 / 北米 / スウェーデン |
研究概要 |
本年度の研究として主要なことは、先進事例として、北米の現地調査とスウェーデンの調査を実施したことである。まず、北米については、当初の計画では、カナダでの調査のみであったが、その後の新たな情報によって,隣接しているアメリカのマサチュセツ州での事例が別の面で多くの先進性を現しているために同時に現地調査を8月に実施した。スウェーデンについては科学研究費の決定が来る前の4月に自費と一部府費で先行研究をはじめており、秋に補足調査を実施した。 また、日本でのその後の関連分野での資料収集を目的として研究集会参加や国内での専門家との意見交換のために東京・名古屋・大阪に出かけた。 以上の調査の結果、まだ、充分分析できてないが、1)北米、スウェーデンともに法律上のシェルター設置基準はない。しかし、日本の公的シェルターにみられるような特殊な女性のための更生施設というのではなく、傷ついた女性が安全に安心して普通の生活を送ることができるように、プライバシーに配慮しつつ、孤独感、劣等感のない空間構成になっていること。2)支援体制が整備されていること。3)民間シェルターへの経済的援助は、スウェーデンでは、公的に、北米では募金活動でまかなわれていること。4)DV被害を受けた母親の子どもへのケアについては、北米が積極的に進めており、スウェーデンはパイロット的に始めていることなどがわかってきた。 今後、さらに資料を分析し、2003年5月と秋に開催される学会に報告したいと考えている。
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