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2002 年度 実績報告書

「ニューエコノミー」の比較ジェンダー分析-高齢社会のサービス化と情報化

研究課題

研究課題/領域番号 14594018
研究機関国際基督教大学

研究代表者

田中 かず子  国際基督教大学, 教養学部・国際関係学科, 教授 (60217015)

研究分担者 西川 真規子  法政大学, 経営学部, 助教授 (50302782)
キーワード介護労働 / ホームヘルパー / 技能形成 / 感情労働 / 個別性 / 国際情報交換 / アメリカ:イギリス:ドイツ / 専門性
研究概要

「ニューエコノミー」の実相を比較分析するという大きな枠組みの中で、本研究では特に日本の介護労働に関する調査分析として、本年度は、1.文献を収集し、2.介護労働関係者への聞き取り調査およびフォーカスグループ調査から得た知見を吟味し、3.海外共同研究者とのワークショップ(8/30-9/1)をもち、4.来年度のアンケート調査の項目策定にむけて計画をたてた。その結果得た知見はそれぞれ下記のとおり。
1.介護関係では、福祉と社会政策の領域での文献は多いが、労働に関する文献はかなり限られ、かつ、介護労働者の実態調査はなされていても、介護を担う労働者の視点からの介護労働の議論が極端に少ない。
2.介護労働者、特にホームヘルパー(以下HH)という職業に必要な技能、「専門性」について尋ねた結果、(1)HHの技能には、テクニカルなスキルと感情スキルとがあり、特に利用者やその家族と信頼関係を築く感情スキルが非常に重要。この「感情労働」の側面がこれまでの研究では決定的に欠落。
(2)テクニカルなスキルと感情スキルの技能習得過程における相互関係の検討が必要。
(3)身体介護と家事援助では、家事援助の方がより高度な個別性への対応、利用者とその生活をそのままトータルに理解する能力が必要。
(4)在宅介護のHHは、主婦が自宅で行う無償の家事・育児・ケア労働とは異なる技能を必要とする。
(5)HHは利用者の居宅が職場であるため、介護施設で働くヘルパーと異なる能力が必要とされる
3.HHの労働としての位置づけは、看護職(専門職)とボランティア、家族の無償ケア労働との関係で理解する必要があり、HHの技能形成や専門性に関する研究はまだ始まったばかり。
4.感情労働、個別性に対応する能力などを測定するための項目作りのために、R.Steinburgが看護師を対象に行った調査項目が利用できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 西川真規子: "ロサンゼルスのホームケアワーカー"経営志林(法政大学経営学会). 39,3. 145-149 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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