研究課題/領域番号 |
14594025
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
池内 靖子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (80121606)
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研究分担者 |
ジェニスン レベッカ 京都精華大学, 人文学部, 教授 (30141485)
鄭 暎惠 大妻女子大学, 人間関係学部, 助教授 (10207326)
北原 恵 甲南大学, 文学部・社会学科, 助教授 (30340904)
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キーワード | シアター / パフォーマンス・アート / ポストコロニアル / ディアスポラ / エスニシティ / ジェンダー / セクシュアリティ / 帝国主義 / マルチカルチュラリズム |
研究概要 |
本研究は、パフォーマンス・アートとジェンダーについて考察するものであるが、同時に、現代アジアの女性アーティストの芸術表現活動についての調査を行うことにしている。とりわけ、ポストコロニアルな状況における表象の政治学を問い、帝国主義や植民地主義の歴史、難民、移民、亡命者たちの経験、現在も新たに進行しているディアスポラ(離散)の人々の抵抗と表現を読み解く必要がある。以下は、本年度に行った共同研究と調査の実績である。 (1)5月下旬、第4回光州ビエンナーレの作品展示の共同調査を行った(池内靖子、北原恵、鄭暎惠、レベッカ・ジェニスン)。There : Sites of Korean Diasporaという第2プロジェクトは本研究会の海外の分担研究者でもある韓国系アメリカ人アーティスト、ヨンスン・ミンがコーデイネートし、世界中に離散しているコリアン・ディアスポラのアーティストの作品を展示した。(2)8月、日本のパフォーマンス・アーティスト、イトー・ターリを中心に組織された日韓女性アート交流に参加した(池内、北原、鄭)。この交流では、日本軍「慰安婦」歴史館の4周年の式典にも参加し、イトー・ターリたちのパフォーマンスを観た。ソウルのサムジ・スペースでは、日韓のフェミニスト・アーティストと研究者がパフォーマンスを行い交流した。(3)12月、獨協大学におけるパフォーマンス研究の国際学会において、20世紀初頭日本の帝国主義的国民意識に関わる演劇について研究発表を行った(池内)。(4)12月、日系アメリカ人パフォーマンス・アーティスト、デニーズ・ウエハラを立命館大学に招き、「パフォーマンスの可能性:エスニシティーとジェンダー」というテーマで研究会を行った(池内、北原)。(5)2003年1月、画家の富山妙子を立命館大学に招待し、炭鉱と強制連行を描いた富山の映画『はじけ鳳仙花』の上映とトークを行った(池内、ジェニスン)。(6)2月下旬から3月初め、アメリカ、シアトルのワシントン大学における韓国系アメリカ人アーティスト、テレサ・ハッキョン・チャの展覧会について共同調査を行い、ワシントン大学のCritical Asian Studiesの研究者と交流し、研究発表を行った(池内、北原、ジェニスン)。
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