研究課題/領域番号 |
14597003
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
非営利・共同組織
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田尾 雅夫 京都大学, 経済学研究科, 教授 (40094403)
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研究分担者 |
小島 廣光 北海道大学, 経済学研究科, 教授 (80093029)
吉田 忠彦 近畿大学, 経済学部, 教授 (20210700)
立岡 浩 花園大学, 社会福祉学部, 助教授 (40301650)
渡辺 好章 城西大学, 経済学部, 教授 (50077872)
金川 幸司 福岡工業大学, 社会環境学部, 助教授 (00341470)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | NPO / 資金調達(ファンドレイジング) / 非営利組織 / コミュニティ / コミュニティ組織 / 組織論 |
研究概要 |
平成14-17年度に、京都市内および府下のNPO団体の文献渉猟、およびインタビュー調査を行った。調査では調査を拒否されたり、あるいは、先延ばしにされたりした団体もいくつかあったが、相応に成果を挙げた。 インタビューで得られた資料は単純集計を終えた。現段階における研究成果を(印象的に、かつ概括的に)概要をいえば、法人登録された団体の多くについて、それ相応の活動を展開しているが、なかには、すでに休眠ともいえる団体もあり、当初の華々しさからいえば、活動自体の多少の後退が見られなくはないといえそうである。ヒアリングのために連絡をとろうとしても、電話が通じない、郵送しても戻ってくるなど、団体自体の存在を疑わせるような事例も相当あった。光と影があることを痛感させられた。 要するに、現状では、実際には、その背後に問題を抱えた(活動さえしていない)団体が多くあるということは、インタビューへの拒否、あるいは周辺の情報を総合して推測できる。その影というべきところが多くあり、その部分に気づいたことがこの研究の予想外の成果である。団体を持続させるためにはまさしくマネジメントの問題であるということである。なお、同時的に並行して、文献や二次資料なども集積したが、以上の問題とあわせて、今後のNPOのあり方について、法制定後すでに5年も経過したが、ようやくその問題も見えはじめたということである(当時から言われていたことではあるが)。そのことを手元にある文献、およびインタビューの背憂いかを超えて広い視野から、質的にも量的にも考えるきっかけとなった、 なお、本研究の主要な関心事である資金調達については、調査に協力いただいたほとんどすべての団体がそれを深刻な問題として受け止めており、それが非営利の組織の本質的なアポリアであることはほぼ理解できた。カネの調達は他の資源以上に経営管理の中心的な課題であることが知らされた。休眠状態とか連絡不能のような団体が多いことは、資金調達を原因とするのか、あるいはそれ以外に理由があるかは、本研究のサンプルから結果的にこぼれることになったので、分析では多少の推測を交えざるを得ないが、相応に、質的な分析を含めて、その手がかりを得たことは疑いない。
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