研究分担者 |
斉藤 秀司 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50153804)
行者 明彦 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50116026)
落合 啓之 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (90214163)
吉田 敬之 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40108973)
斉藤 毅 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70201506)
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研究概要 |
通常の研究活動以外にp-進代数群の表現論の現状の調査を行った。具体的な調査活動は主に以下の通りである。 1.研究代表者は2002年5月から6月まで一ケ月半ほどパリ第7大学、9月にパリ13大学に招聘され、M. F. Vigneras(パリ第7大学),j. P. Labesse(パリ第7大学),M. Harris(パリ第7大学),A. M. Aubert(エコールノルマル),J. Tilouine(パリ第13大学)などと盛んに研究交流を行ったp-進代数群の表現論は歴史は古いがまだ発展段階であり、fundamental lemmaなどの重要未解決問題の理解に向け国際協力体制を作る必要があること、で意見が一致した。その際、幾何学的方法が極めて有効であることでも意見が一致した。今後、パリの有力研究者の協力も十分期待できる。 2.この調査の一環として、2002年11月12日から15日まで国際ワークショップ「数論と幾何学的方法」を広島大学にて行った。藤原はorganizerの一人であり、参加者は約50名であった。このワークショップの目標とするところは整数論において用いられる幾何学的方法について検討することであったが、P-進代数群の表現論はその重要な部分をしめており、分担者である落合、今野も講演を行っている。この研究集会では当研究費からの補助でJ. Nekovar(パリ第6大学),J. Wildeshaus(パリ第13大学)、A. Langer(ビールフェルト大学),L. Fargues(CNRS)の四人が来日し、講演を行った。さらに後二者についてはワークショップ以外での日本各地での研究交流が行われ、志村多様体とp-進代数群の関連を特に調査した。 3.若手研究者層を招致、派遣し彼らの世代の活動状況を調べ、さらに調査への参加を促した。その結果、幾何学的表現論を志す若手層は世界的に多いことがわかり、研究交流を通した次世代を担う若手層の育成の必要性が強く感じられた。国際比較では相対的に日本の若手層は少ないため、現在より分野横断的なアプローチをとり、国際交流を増す必要性が感じられた。 以上から、P-進代数群の表現論は今後十分な世界的発展が期待されること、幾何学的手法など分野横断的なアプローチが必要であり、国際的な研究交流の場をつくる必要があること、若手育成の視点が重要であることがわかった。この成果を踏まえ、日本数学会に国際ワークショツプの提案など行いたい。
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