研究課題/領域番号 |
14605017
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
奥村 誠 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00194514)
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研究分担者 |
山田 忠史 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80268317)
土井 康明 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10134454)
塚井 誠人 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70304409)
羽藤 英二 愛媛大学, 工学部, 助教授 (60304648)
朝倉 康夫 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80144319)
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キーワード | 内航水運 / アマゾン川 / 物流計画 / 生活交通 / 交通安全 / 地域開発計画 |
研究概要 |
本研究は、アマゾン川と瀬戸内海との水運上の類似性を踏まえた日伯共同研究の予備的な検討を目的としている。交付内定後にブラジルの内航水運の実施上問題となっている項目を整理した結果、当初想定していたアマゾン川本流における縦断方向の貨物水運と横断方向の旅客水運との錯綜は大きな問題ではなく、むしろ内陸部からの大豆等の農作物の輸送ルートとしてアマゾン川の水運を活用する運河プロジェクトの実現可能性の検討が重要な研究課題とであることがわかった。 9月にブラジルに渡航し、最大の穀倉地帯であるマト・グロッソ州の連邦大学との研究交流、運河が計画されているパラグアイ川の視察、現在の大豆の積み出し港湾であるポルト・ベーリョ港の視察と物流業者ヒアリング、首都ブラジリアに戻っての運輪省水路局、在ブラジル日本国大使館、国際協力事業団事務所へのヒアリングをふまえ、ブラジリア大学にて今後の研究協力についての研究セミナーを開催した. その成果は以下のようである.1.内陸部からの大豆の愉送ルートの確立はブラジル政府の重要な政策である.2.アマゾン流域の森林を保護する立場から道路輸送に頼ることは問題が多い.3.現在計画中の運河はパンタナール湿地帯の自然環境保護上の問題がある.4.そのため、航走波等の影響の少ない船舶の開発が必要である.5.また大豆の輸送時期をコントロールする物流計画が重要である.6.さらに、大豆油等への加工工程を加えることにより輪送量を抑えることも必要となるため、地域経済への影響も踏まえた検討が必要である.7.4.-6.について日本からの学術的支援が強く望まれており、在ブラジル大使館および国際協力事業団の協力を仰き得ることが確認できた。
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