研究課題
本研究においては、核融合研究で培われた或いはそこから派生した学術としての科学研究を深く発展させるため研究ネットワークを有効に活用することにより、高温プラズマ物理、境界領域プラズマ理工学、材料科学そしてシステム工学に関して研究計画の具体的課題を先鋭的に抽出し、学術としての核融合研究を科学研究費特定領域研究へと位置付けるのための準備の企画調査を行うものである。従って、小規模ながら先進的研究を実施しているグループを中心として研究課題の絞り込みと研究内容・体制の具体化を目的とした。具体的には、企画本部(7名)、核融合科学ネットワーク(5名)と核融合炉工学ネットワーク(5名)で構成する幹事会を立ち上げ、幹事会による基本方針の策定(5月18日)、計画研究を公募(6月30日締め切り)及び各研究分野における課題名と申請者の調整、計画研究侯補のヒヤリング(8月8日)、計4回の幹事会による調整(8月8日、8月24日、9月7日、9月21日)、ネットワーク全体会合(9月25日)および領域立ち上げ作業の開始、文部科学省に特定領域申請書提出(11月18〜21日)、核融合科学ネットワーク委員会による今後の検討(12月19日)、炉工学ネットワーク幹事会による今後の検討(12月20日)、ネットワーク全体会合による報告と討論(1月23日)の活動を実施した。成果として、平成15年度発足特定領域に下記2件の申請書を提出する事が出来た。(1)「核燃焼プラズマの物理と制御」(代表京大・若谷誠宏)(2)「核融合生成粒子と物質・材料システムとの新しい共存系の構築」(代表東大・田中知)これらは、核融合研究の新しい流れに沿った核燃焼プラズマの物理の解明と、炉工システムでの共存系の構築を目指したものであり、大学の核融合コミュニティー全体の支援の基で企画されたものである。