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2002 年度 実績報告書

乳幼児期のオノマトペ発話に関する異言語間比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 14651024
研究機関埼玉大学

研究代表者

志村 洋子  埼玉大学, 教育学部, 教授 (60134326)

研究分担者 斉藤 こずゑ  國學院大学, 文学部, 教授 (70146736)
キーワード乳幼児 / 言語獲得過程 / オノマトペ / 音声コミュニケーション / 発話行動 / 音声の音響解析 / ジェスチャー / 異言語間比較
研究概要

本研究は乳幼児期の言語獲得過程において、オノマトペが音声言語の獲得にはたす役割を、オノマトペ使用を異言語間で実験的に観察し、解析・比較する中でオノマトペと認知・言語の関連を明らかにすることを目的とするものである。
平成14年度は、作業仮説1)「養育者は対乳幼児発話において、子どもの加齢に対応したオノマトペの使用を行う」についてあきらかにするため、養育者(母親・父親)と幼児(2歳〜5歳)の相互交渉場面を設定し、スウェーデンの実験室において「絵」と「絵本」を統制刺激とした観察を行い、音声の録音とジェスチャー、指差しなどの行動を録画した。また、養育者の発話行動の解析項月、それに対する児の反応の解析項目の選択作業が終了し、現在、スウェーデン人養育者のオノマトペ発話音声の音響的解析と音声に伴う行動のマイクロ分析を行っている。現時点では、幼児への指示対象についての発話と行動は、日本語での母子間音声コミュニケーシヨンとはやや異った傾向が観察され、「オノマトペ」表現が少ないことが発話の特徴としてみられる結果が得られている。また、スウェーデン幼児の音響的解析と行動反応のマイクロ的な解析も行いつつあり、これまでの研究で蓄積してきた日本のデータの音声に伴う行動のマイクロ分析と、言語間での差異を詳細に検討する予定である。
平成15年度は、作業仮説2)「乳幼児の音声行動に出現するオノマトペは養育者のオノマトペ使用に対応する」について明らかにするため、スウェーデンにおいて養育者(母親・父親)と乳幼児(1歳〜5歳)の日常生活場面での録音・録画データ採取を行う予定である。コミュニケーション場面についての両国での理解を徹底するため、採録を依頼する養育者、ならびに海外共同研究者との連絡を一層密にし、微細な相違が発生しないようにする必要があると考えている。またさらに、オノマトペを多用する言語として韓国語があげられるが、韓国人養育者での採録が可能であれば、異言語間の検討に加えるかについて検討を行っている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 志村洋子, 今泉 敏, 山室千晶: "幼児による乳児音声の感情性情報の聴取特性"発達心理学研究. 13-1. 1-11 (2002)

  • [文献書誌] 志村洋子: "音の側面から保育室を考える"幼児音楽研究. 31. 22-427 (2002)

  • [文献書誌] 志村洋子: "マザリーズがもたらすもの"チャイルドヘルス. 3. 656-659 (2000)

  • [文献書誌] S.Imaizumi, K.Fuwa, Y.Shimura: "Child development of adaptive phonetic gestures observed in vowel devoicing"International Congress on Phonetic Sciences, Proceedings. 3. 412-415 (1999)

  • [文献書誌] 斉藤こずゑ, 志村洋子: "幼児のオノマトピア理解と個性化における音声特徴の影響"日本発達心理学会第10回大会論文集. 417 (1999)

  • [文献書誌] 志村洋子: "赤ちゃんの能力と育児-相互作用の観点から-"ペリネイタル ケア. 18-6. 28-34 (1999)

  • [文献書誌] 山本文茂他: "音楽教育の研究「乳児の音楽認知」"音楽之友社. 605 (1999)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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