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2003 年度 実績報告書

乳幼児期のオノマトペ発話に関する異言語間比較

研究課題

研究課題/領域番号 14651024
研究機関埼玉大学

研究代表者

志村 洋子  埼玉大学, 教育学部, 教授 (60134326)

研究分担者 斉藤 こずゑ  國学院大学, 文学部, 教授 (70146736)
キーワードオノマトペ / 乳幼児 / 言語獲得 / 対乳幼児発話 / 日本語 / スウェーデン語 / 音声分析 / 行動分析
研究概要

本研究は乳幼児期の言語獲得過程において、オノマトペが音声言語の獲得に果たす役割を、オノマトペ使用を異言語間で実験的に観察し、解析・比較する中で、その認知と言語の関連を明らかにすることを目的とするものである。日本とスウェーデンの異言語下において得られた、乳幼児の音声と行動及び親の入力言語と行動の相互関係を、音声の音響分析と行動のマイクロ分析を行い比較検討する中で、1)母親等養育者の対乳幼児発話に見られる「オノマトペ」が、言語獲得にどのような役割をはたすのか、また、2)乳幼児の音声行動におけるオノマトペの出現の機序と、その出現をうながす音声・行動刺激はどのようなものであるかを明らかにしようとした。
現時点で得られている結果は次の通りである。1)発話音声の音響的解析と音声に伴う行動のマイクロ分析から、日本語話者においては親の指示語なしに児自らが発話する音声には、既成のオノマトペを含まない刷新された表現の出現が示唆された。2)この傾向には個人差はあるものの、対象児の年齢によって出現傾向が異なることも明らかになった。3)日本語話者に比べ、スウェーデン語話者では対乳幼児発話における「オノマトペ」発話が少ないことも示唆された。
ただし、この結果をさらに明確なものにするためには、現在、分析を進めているスウェーデン語発話についての、音声・行勤に関するさらなる微細分析が必要となってきている。そこで、海外共同研究者との連絡を密にし、微細な相違が発生しないようさらに慎重に解析を継続している。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 佐藤千瀬, 志村洋子: "日本の幼稚園に子どもを通わせる留学生家族の抱える問題"留学生教育. 6(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 志村洋子: "子どものミュニケーションを支える音環境を考える -幼稚園・保育所の保育室測定データが示すもの-"チャイルドヘルス. 4-67(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 志村洋子: "幼稚園・保育所における保育室内の音環境"騒音制御. 27-2. 123-127 (2003)

  • [文献書誌] 志村洋子, 今泉 敏, 山室千晶: "幼児による乳児音声の感情性情報の聴取特性"発達心理学研究. 13-1. 1-11 (2002)

  • [文献書誌] 志村洋子: "音の側面から保育室を考える"幼児音楽研究. 31. 22-27 (2002)

  • [文献書誌] S.Imaizumi, K.Fuwa, Y.Shimura: "Child development of adaptive phonetic gestures observed in vowel devoicing"International Congress on Phonetic Sciences, Proceedings. 3. 412-415 (1999)

  • [文献書誌] 斉藤こずゑ, 志村洋子: "幼児のオノマトピア理解と個性化における音声特徴の影響"日本発達心理学会第10回大会論文集. 417 (1999)

  • [文献書誌] 山本文茂他: "音楽教育の研究「乳児の音楽認知」"音楽之友社. 605 (1999)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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