1、遊びや作業を通した異年齢の子どもの交流や特別活動での仲間集団づくりに関する文献を広く調べ、分析検討するなかで、小学校における「縦割り班」活動を中心とした異年齢の仲間づくりの実践について、その活動原理や教育課程上の位置づけを明らかにするとともに、異年齢の子どもが交流することの教育的な意義について原理的に考察し、その理論的な研究の成果を「小学校における「縦割り班」の活動とその教育的意義」という題目で中国四国教育学会第54回大会(於、高知大学)において発表した。 2、香川県の西部に位置する三豊地区の小学校全31校の「縦割り班」の編成状況や活動内容を網羅した「縦割り班」活動マップを作成するとともに、高松市立二番丁小学校の「きょうだいっ子」活動および豊中町立本山小学校の「色別班」活動の二つの特色ある実践をモデルケースとして選び、継続的な参与観察と研究取材を行うことで、こうした「縦割り班」活動の成果と指導上の課題を明らかにした。 3、平成13年度に実施した香川県下の小学佼における「縦割り班」活動に関する予備的調査の結果をふまえ、今年度は、全国の小学校の4パーセント(940校)を抽出して、全国的な「縦割り班」活動への取り組みについて、その編成状況(地域別、学校規模別の「縦割り班」の編成率と編成方法)、活動内容(集会活動、当番活動、業間の活動、学校行事などの「縦割り班」での実施率)等を統計的に明らかにするための本格的調査を実施した。
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