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2004 年度 実績報告書

南米日系人児童・生徒が日本国内で通う外国人学校に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14651061
研究機関東京都立大学

研究代表者

野元 弘幸  東京都立大学, 人文学部, 助教授 (70261873)

キーワード日系人児童・生徒 / 外国人学校 / ブラジル人学校 / バイリンガル教育 / 多文化教育 / 母語教育 / 外国人児童・生徒 / 外国人集住地域
研究概要

本年度は、調査対象のブラジル人学校および全国のブラジル人学校の補足的な調査を行い、3年間の調査結果をまとめるとともに、地域からの要請に応えて、新しいタイプの外国人学校設立のプロセスに具体的に研究成果を活かすことを試みた。
ブラジル人学校の補足的な調査においては、本国政府によるブラジル人学校の許認可の手続きやその後の監査に関わって、必ずしも透明性が確保されていない問題や水準維持の手続きに課題があることが明らかとなった。また、出稼ぎとして来日する日系人労働者の中から教員を確保することが困難な状況にあり、資格を持たない教員が教えるなど、教育の質にかかわる大きな問題が発生していることも明らかとなった。
全国のブラジル人学校の補足調査においては、全国組織の聞き取りなどを中心に行ったが、児童・生徒や保護者にとって切実な課題であるバイリンガル教育や第二言語習得などをテーマとする教員研修の機会が不十分であることがわかった。
以上のような補足調査の結果も加えて、3年間の調査結果をまとめた上で、既存のブラジル人学校とは大きく異なる新しいタイプの外国人学校のモデルを、具体的な学校設立の取り組みの中で提示した。新しいモデルの特徴は、(1)バイリンガル教育、(2)日本のカリキュラムに沿って母語(ポルトガル語など)で教育する、(3)全日制、(4)青年・成人のための夜間補習学校、(5)地域参加による学校運営、(6)学校法人格取得、(7)廃校利用による環境整備、(8)母国からの教員の招聘などで、今後さらに増えることが予想される外国人学校の設立にも理論的・実践的に影響をあたえるものと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 社会教育おける民族の位置2005

    • 著者名/発表者名
      野元弘幸
    • 雑誌名

      月刊 社会教育 595号

  • [図書] ラテンアメリカの諸相と展望「東海地区におけるラテンアメリカコミュニティーの形成と課題」2004

    • 著者名/発表者名
      野元弘幸
    • 総ページ数
      351
    • 出版者
      南山大学ラテンアメリカ研究センター, 行路社
  • [図書] 現代的人権と社会教育の価値「『解放の教育』の国際的展開と社会教育の課題提起」(日本社会教育学会編)2004

    • 著者名/発表者名
      野元弘幸
    • 総ページ数
      326
    • 出版者
      東洋館出版社

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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