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2002 年度 実績報告書

システムズアプローチの適用による文学研究

研究課題

研究課題/領域番号 14651099
研究機関新潟大学

研究代表者

戸田 光彦  新潟大学, 人文学部, 教授 (10313488)

研究分担者 高橋 秀樹  新潟大学, 人文学部, 助教授 (80236306)
佐々木 充  新潟大学, 人文学部, 教授 (60105228)
キーワードシステムズアプローチ / オートポイエーシス / 情報社会論 / 物語論 / 放浪文学 / 図像学 / ギリシャ古代史
研究概要

システムズアプローチに関する研究状況を調査した.第三世代のシステム論の第一人者である河本英夫氏を新潟大学に招待し,「精神のオートポイエーシス」をテーマとする研究会を開催した.第一〜三世代のシステム論に関する資料を収集し,研究と応用状況を整理した.これらの調査研究に基づき,、情報社会論を題材として.文学研究への橋渡しとなる理論研究として社会情報論のモデル構築を行い,論文「オートポイエティック情報社会論」を執筆した.研究を推進するため,関連する英国の研究者を訪問し,研究交流と調査を行った:Univ. of Edinburgh, Napier Univ., Open Univ., Univ., of Hullの研究者.
「さまよう人間」を主題とするヨーロッパ文学の系譜、すなわち、『オデュッセイアー』から、『アエネーイス』『神曲』『パルチファル』『真夏の夜の夢』『ユリシーズ』にいたる文学が生まれてくるにいたるプロセスが、システムズアプローチの理論を応用できる可能性について考察した。すなわち,「さまよう人間」という心理的な物語元型が、その運動の過程として、以上に列挙して文学作品を産物として生み出してゆくそのプロセスが、第三世代のシステムズアプローチによって解明できる可能性についてである。また,修士論文において、俳句と写真を身体行為として捉え、オートポイエーシスの立場からその共通性を解明しようとした学生の指導を行った。
システムズアプローチの適用があまり進んでいない分野である図像表象研究について、当該方法論の可能性を探る事例研究として、地域別セルティックパターンの比較研究を行った。アイルランド南部およびウェールズ南西部の中世美術に見られる図象の事例を集めるための出張を行った。他方、西洋古典学におけるシステムズアプローチ適用の可能性についても平行して研究を進めた。その成果の一部は論文「伝アリストテレス作『アテナイ人の国制』に見られる伝承操作の技法」(鈴木佳秀編『神話・伝説の成立とその展開の比較研究』,高志書院,2003年2月,61〜75頁)に盛り込まれている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 戸田光彦: "オートポイエティック情報社会論"社会情報学研究. 第7号(発表予定). (2003)

  • [文献書誌] 佐々木充: "書名:『神話・伝説の成立とその展開の比較研究』,章題目:The Idea of the Labyrinth in A Midsumer Night's Dream"高志書院. 20 (2003)

  • [文献書誌] 高橋秀樹: "書名:『神話・伝説の成立とその展開の比較研究』,章題目:伝アリストテレス作『アテナイ人の国制』に見られる伝承操作の技法"高志書院. 15 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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