7月22日〜8月10日にはハワイ大学、UCLA、全米日系博物館、ワシントン大学図書館所蔵の川柳句集を閲覧コピーした。またそれぞれの図書館の東アジア図書館司書から当該地区の日本人移民関係図書に関する情報を収集した。ロサンゼルスとシアトルでは、川柳作家と面談、個人所属資料を閲覧コピーした。 8月8日と9日はシアトル市で開催されたAsian Pacific American Historyの集会に出席、アメリカ及びカナダのアジア系エスニック研究者の知己を得、それぞれのエスニック集団の現状を学んだ。 強制収容所で詠まれた川柳の入力 「川柳で読む在米日本人の食の世界」(白百合女子大学言語文学研究所ブックレット、2004年3月予定)では川柳に詠まれた食の内容に着目し、分析した。日本人移民は日本の伝統行事とそれにかかわる食を維持することに腐心しつつも、食のアメリカ化が進行したこと、そのアメリカ化とはさまざまなエスニック集団の食の混合であり、主流社会の食の模倣ではなかったこと、日本人移民の食がアメリカ化するとともに、他のエスニック集団の食も日本食を取り入れる動きがあったこと、双方向的な混合があったことを指摘した。
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