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2004 年度 実績報告書

maritime fraudの予防措置および紛争解決に関するルールの構築

研究課題

研究課題/領域番号 14652007
研究機関中央大学

研究代表者

奥田 安弘  中央大学, 大学院・法務研究科, 教授 (20135776)

研究分担者 高橋 美加  北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (70292810)
キーワードプロジェクト・ファイナンス / M & A / 仲介 / 不法行為準拠法 / 当事者自治 / 外国判決の執行 / EU国際私法
研究概要

実質法的側面:今年度は、主として貿易にかかる資金調達の仕組みとその際に生じるトラブル事例の研究を行った。貿易金融の手法としては、金融機関が融資団を結成して行う貸付形態であるシンジケート・ローンや、融資対象のプロジェクトの資産や生産物を引き当てとするプロジェクト・ファイナンスが一般的であり、その実例の調査および分析を行った。また、近年では日本企業もプラント輸出等による拠点進出のみならず、M & Aを利用した海外進出が広く見られるようになり、それに伴い金融機関がコーディネーター的な役割を担うケースが増加しつつある。そこで生じるトラブルはもはや「海事」に限らないが、しばしば詐欺構成で争われることがあるため、仲介者としての金融機関の義務と責任を広く研究の対象とした。
国際私法・国際民訴法的側面:今年度は、不法行為における準拠法選択を広く認めるEU国際私法の立法案(ローマII)を研究し、国際取引の詐欺的形態への有効な対策となりうるのか、むしろ濫用により新たな詐欺的形態を生み出す危険はないのか等々の点を研究した。さらにEU国際私法では、構成国の裁判所で被告が争わなかった訴訟の判決(欠席判決を含む)について、他の構成国でも自動的に強制執行を可能とするEU統一債務名義が間もなく発足することに伴い、濫用のおそれをめぐって激しい議論が展開されており、同様に新たな詐欺的形態の発生を予感させるものとして、研究対象とした。
全体として、今後、本研究は「海事」の枠を超えた発展の可能性を見出すことができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] ヨーロッパ国際私法の動向と法例改正-契約・不法行為を中心として-2005

    • 著者名/発表者名
      アンドレア・ボノミ, 奥田安弘
    • 雑誌名

      比較法雑誌 38巻3号

      ページ: 43-75

  • [雑誌論文] 専門家の助言の民事法上の責任について2004

    • 著者名/発表者名
      高橋美加
    • 雑誌名

      商事法への提言(小塚荘一郎・高橋美加編)

      ページ: 523-556

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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