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2002 年度 実績報告書

非線形特殊多項式の数論

研究課題

研究課題/領域番号 14654009
研究機関九州大学

研究代表者

金子 昌信  九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (70202017)

キーワードパンルベ方程式 / 特殊多項式 / ヤング図形
研究概要

今年度は非線形特殊多項式の中でも特にパンルベ方程式に付随する一連の特殊多項式を研究対象とした。そのなかでもとりわけパンルベII型方程式に付随する、ヤブロンスキー(ボロビェフ)多項式を中心に調べた。
九州大における専門家の岩崎、梶原とはコンスタントに議論し、研究上の示唆を得た。他機関の研究者との交流としては、まず米国オハイオ大学に赴き、数理物理のKodama,群論のHarada,そして保型形式、整数論のRallisらと、ヤブロンスキー多項式の素数を法とする還元、ガロア群、保型形式との関連やソリトン方程式からのアプローチについて種々の討論を行った。さらに室蘭工業大学での代数学シンポジウムにおいて様々な研究者との議論を行い多くの有益な知見を得た。また種々の文献を購入し読むことによってこれまでの関連する研究についての知識が得られた。
これらを基盤として、東京工業大学の落合啓之と共に、彼のアイデア、すなわち、パンルベ特殊多項式のヤング図形の組み合わせ論による解釈を用いる手法によって、ヤブロンスキー多項式の係数についての私の予想の証明を完成させた。さらにこの多項式を法pで還元したものについての予想についても以前の彼の研究で用いられた手法(オハイオ大のConradも独立に発見していた)がうまく使えて、証明することができた。ただしこの予想の数論的帰結についてはまだ多くを解明しておらず、次年度以降の課題である。
これらの結果を日本数学会の分科会において落合-金子の共同研究として発表すると共に、共著論文としてまとめた。この論文は現在投稿中である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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