研究課題/領域番号 |
14654019
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡部 靖憲 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (30028211)
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研究分担者 |
堀田 武彦 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (90222281)
合原 一幸 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40167218)
柳川 堯 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (80029488)
松浦 真也 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助手 (70334258)
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キーワード | KM_2O-Langevin equations / non-linear information analysis / generating system / determinacy test / chaotic analysis / Lyapunov index / fluctuation-dissipation theorem / coexistence of order and chaos |
研究概要 |
従来のKM_2O-ランジュヴァン方程式論の非線形情報解析で用いられてきた多項式型の生成系以外に、動径基底関数の中で典型的なガウス関数を用いることによって、ガウス型の生成系を構成した。それを用いた時系列の定常解析・決定解析をテント写像・ロジスティック写像の力学系から導かれる時系列に対して適用した。多項式型の生成系を用いたときでは、時系列が退化しているために、定常性の検証を通過しなかったが、ガウス型の生成系を用いたときは、定常性の検証を通過し、決定性が成り立つことが分かった。 さらに、カオスの特徴である「秩序と混沌の共存状態」の定量的な表現として、テント写像とロジスティック写像から導かれるカオスモデルに付随する定常な確率過程がもつ新たな揺動散逸定理を求めた。そこでは、KM_2O-ランジュヴァン方程式における散逸項として、2次の多項式型の生成系から導かれる非線形情報空間を採用し、それによって導かれる線形のKM_2O-ランジュヴァン方程式を特徴づけるKM_2O-偏相関行列関数が満たすアルゴリズムを見つけた。これは、定常性を特徴づける揺動散逸定理とは異なるもので、カオス性の中のどのような性質を表現しているかは来年度の研究課題となった。
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