研究概要 |
大強度重陽子ビーム照射装置からの4〜12keV重陽子ビームを用いて、金属中でのD (d,p) t, D (d,^3He) n反応からのp,t,^3He粒子を精度良く測定した。ホスト金属としてBe, Ti, Pd, Sm, Auを対象に、反応率の照射エネルギー依存性及び反応の分岐比R=σ(dd→^<n3>He)/σ(dd→pt)の測定を行った。 (1)反応率の照射エネルギー依存性については、Pdを除いて、裸のDD反応の断面積から予想される反応率と良い一致を示し、以前の我々の結果をTiとAuについては再現した。BeとSmについては今回が初めての測定である。 (2)反応の分岐比はいずれの金属に於いてもR【approximately equal】1.0である。しかしながら、明らかな金属依存性が観測された。Be,Pd,Smについては、実験誤差範囲で一致するが、TiについてはBe等の値よりも系統的に小さく、又、Auに関しては、大きくなっている。
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