研究課題/領域番号 |
14654046
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
阪口 篤志 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70205730)
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研究分担者 |
味村 周平 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10273575)
岸本 忠史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90134808)
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キーワード | 粒子弁別 / キャピラリプレート / トリガーカウンター / チェレンコフ光 / 原子核実験 / 素粒子実験 |
研究概要 |
本研究では、指向性の強い高速荷電粒子と、指向性の弱い高速荷電粒子を弁別出来るトリガーカウンターの開発を試みている。これを実現するため、平行性が良く多数の微小な穴が多数開いたガラス板(キャピラリプレート)を用いる。高エネルギー光子によるハドロン生成事象(信号事象、指向性弱)と電子・陽電子対生成事象(バックグラウンド事象、指向性強)の弁別を具体的な応用例と考え、キャピラリプレートに要求される仕様を検討した。今年度は、この仕様にある程度合致するキャピラリプレート既製品が入手出来たので、それを用いて基礎的なデータを測定した。 指向性の違いにより粒子弁別を行う際に重要となる、キャピラリプレートに開いた多数の穴の直線性を評価すると伴に、キャピラリプレートに指向性の弱い高速荷電粒子が入射した際、キャピラリプレート本体のガラスをたたき、出て来るチェレンコフ光の量を、β線源と光電子増倍管を用いて調べた。 効率の良い指向性弁別が本当に実現されるかどうかの試験は、角度広がりの小さな高エネルギー光子ビームを用いる方法が最も良い。これに適合する光子ビームが得られる施設として、高輝度光科学研究センター(SPring-8)の放射光ビームラインに建設されたレーザー電子光実験施設(LEPS)使用の検討を行い、この施設での光子ビームの角度広がりを既存データの解析により評価した。
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