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2002 年度 実績報告書

二次元分子機械「分子虹彩」の合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 14654113
研究機関大阪大学

研究代表者

兼田 隆弘  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (50029899)

キーワードメチル化シクロデキストリン / 分子機械 / 自己集合 / 自己会合 / インターロック化合物 / フォトクロミズム / アゾベンゼン誘導体 / 環状5量体
研究概要

パラアミノ安息香酸とフェノールとのアゾカップリングによりカルボキシル基と水酸基を有するアゾベンゼン誘導体を合成した。これをヨー化メチルでジメチル化後,加水分解して相当するカルボン酸Aを得た。一方で,完全メチル化α-シクロデキストリンの6位に,末端にアミノ基が存在するアゾベンゼン基をエステル結合で連結した化合物Bを合成した。化合物AとBを反応させることによって,"研究実施計画"欄に記載したモノマー1aを低収率ながら合成することに成功した。1aの構造は質量分析および重クロロホルム中のNMR法によって確認した。また,モノマー1aは,光照射により一部ではあるがシス体に光異性化し,加熱すると元のトランス体にもどることを確認した。そこでモノマー1aの自己会合現象を^1HNMR法により検討した結果,室温,重メタノール中で自己会合種に基づくシグナルを観測することができた。しかし,生成量が低く,また予想以上に溶解度が悪いために重水の含量が制限され,収率よく会合体を生成するには至っていない。このような理由から,自己会合体が期待する環状5量体かあるいは差し違い2量体かについては現在不明で,検討中である。
一方,パラアミノ安息香酸を酸化的に2量化させることによって4,4'-ジカルボキシアゾベンゼンを調製した。これと完全メチル化α-シクロデキストリン6-モノトシラートとの反応で,末端にカルボキシル基をもつアゾベンゼンをCD骨格に結合することを試みたが失敗した。アゾベンゼン誘導体が極めて難溶性であることがその原因であり,モノマー1bの合成は再検討を要す状況にある。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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