研究課題/領域番号 |
14654120
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩谷 光彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60187333)
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研究分担者 |
平岡 秀一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10322538)
田中 健太郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (40281589)
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キーワード | 人工DNA / 金属錯体 / 自己集積 / ヌクレオシド / オリゴヌクレオチド |
研究概要 |
これまでの分子情報転写に関する研究は、分子認識などの分野で主に構造情報検出を目的として行われてきたが、DNAのように情報量と情報内容を自在にコントロールできる分子を情報源とする分子情報伝達システムを確立した例はない。本研究では、DNAの塩基配列情報に基づく金属イオン誘起型分子集積法を考案した。本年度は、金属イオン誘起型分子集積のモデルとして、任意の一本鎖鋳型DNAに対して、四つの核酸塩基型ビルディングブロックが、水素結合による塩基対形成と金属錯生成による主鎖形成により相補的に集積する系を検討した。まず、ビルディングブロックに対応する金属配位子型人工ヌクレオチドおよび各種金属錯体の設計、合成、構造解析を行った。具体的には、天然ヌクレオシドのリボースの二つの水酸基をチオール基、アミノ基、イミノ二酢酸、エチルチオ基に置き換えたチミン、アデニン誘導体数種類の合成に成功し、それらの化学構造を種々の分光学的手法により同定した。さらに、これらの誘導体を用いて、金、白金、パラジウム、銅イオンとの相互作用をNMR法、質量分析法、吸収スペクトル法などにより調べた結果、鋳型の天然型DNAがない場合は、いくつかの金属錯体の混合物になることがわかった。現在、鋳型の天然型DNAが存在するときのビルディングブロックの配列のし方や、人工DNA同士(チミン型とアデニン型)で二重鎖ができるかどうかについて詳細を検討している。また、次年度の研究に向けて、グアニン型およびシトシン型誘導体の合成の準備も行った。
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