• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

マイクロチャネル中の規定された空間を伝播するBZ反応の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14654145
研究機関東京大学

研究代表者

金 幸夫  東京大学, 工学部附属総合試験所, 助教授 (40186367)

研究分担者 火原 彰秀  東京大学, 工学部附属総合試験所, 助手 (30312995)
キーワードマイクロチャネル / BZ反応 / 顕微分光 / 熱レンズ顕微鏡 / 非線形化学反応
研究概要

本研究では、マイクロチャネルにより規定された空間で起こるBZ反応について、チャネルサイズ・形状依存性およびチャネルパターンによる伝播特性を明らかにする。同時に、顕微分光法・マイクロ電気化学法を駆使し、非線形反応の反応ダイナミクスの詳細を明らかにすることを目的とする。
初年度は、BZ反応を行う場となるマイクロチャネルの設計・作製を行った。チャネル幅30〜500μm、深さ50〜200μmのチャネルを作製した。また、比較のため50および100μm角の角型ヒューズドシリカキャピラリーも用意した。反応溶液組成を種々検討し、実際にこれらマイクロメートルサイズの微小空間内でBZ反応が起こることを確認した。マイクロチャネル内BZ反応の様子を可視化するために、種々の分光法を試みたが、顕微鏡観察では光路長が短いためはっきりとした反応溶液の色調変化を追跡できなかった。そこで、熱レンズ顕微鏡を用いてBZ反応による化学振動を、熱レンズ信号測定により追跡した。得られた振動信号をフーリエ変換し振動周期を決定した。振動周期は空間サイズに依存し、サイズが大きくなるにつれ周期が長くなった。また、チャネル内壁を化学修飾すると周期が変化することも確認された。これらの結果は、マイクロチャネル内のような微小空間では、信号伝播距離、特にもっとも短い空間サイズにより周期が決定されることを示し、通常のバルク空間でのBZ反応とは異なる特徴を示すことを示唆する。
次年度は、サイズ依存性さらに詳細に検討し、チャネル内BZ反応の反応機構の詳細および特長を明らかにする。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 金 幸夫: "集積化ミクロ化学システム"マテリアルインテグレーション. 15・2. 3-8 (2002)

  • [文献書誌] 北森武彦: "マイクロチップに集積した化学システム"ケミカルエンジニヤリング. 47・11. 860-865 (2002)

  • [文献書誌] Akihide Hibara: "Nanochannels on a Fused-Silica Microchip and Liquid Properties Investigation by Time-Resolved Fluorescence Measurements"Anal.Chem.. 74・24. 6170-6176 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi