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2002 年度 実績報告書

半数体タバコ葉切片培養系を用いた新規細胞接着変異体の作出と遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 14654162
研究機関筑波大学

研究代表者

佐藤 忍  筑波大学, 生物科学系, 助教授 (70196236)

キーワードペクチン / グルクロン酸 / 遺伝子 / タバコ
研究概要

細胞間の接着が時空間的にどのように制御されているのかを知ることは、高等植物の形態形成現象を理解するうえで欠かすことができない。しかし、現在、細胞接着の主役であるペクチンの生合成機構に関する知見は極めて乏しい。本研究では、半数体タバコを用いた新たな変異体作出系により細胞接着変異体を作出し、その遺伝子を解析した。
ペクチンのアラビナン鎖の伸長が著しく抑制されていることが判明している変異体nolac-H14において、原因遺伝子として新規膜タンパク質をコードするNOLAC-H14が同定された。NOLAC-H14の転写産物は、茎頂と茎に多く、NOLAC-H14のプロモーターは、主に茎頂に,おいて働くことが示された。また、35S::NOLAC-H14:GFPを導入したBY-2細胞の観察により、NOLAC-H14は小胞体に局在する可能性が確認された。
新規な膜タンパク質をコードするNOLAC-H14は、ペクチンのアラビナン鎖の伸長に重要な働きをしていると考えられた。また、nolac変異体の培養系の改良により、これまで維持することができなかった多くの変異株の増殖が可能になった。
今後は、nolac変異体の作成に従来のT-DNA導入による方法に加え、アクティベーションタギングを用いることで、さらに多種のnolac変異体の獲得ができるものと考えている。細胞接着に関連したこれらの変異体の遺伝子解析を進めることで、新たな細胞接着関連遺伝子やペクチンなどの細胞壁多糖合成酵素遺伝子の同定が進むことが期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Iwai H, Masaoka N, Ishii T, Satoh S: "A pectin glucuronyltransferase gene is essential for intercellular attachment in the plant meristem"Proc Natl Acad Sci USA. 99(25). 16319-16324 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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