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2003 年度 実績報告書

半数体タバコ葉切片培養系を用いた新規細胞接着変異体の作出と遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 14654162
研究機関筑波大学

研究代表者

佐藤 忍  筑波大学, 生物科学系, 助教授 (70196236)

キーワードタバコ / 培養細胞 / 変異体 / 接着 / ペクチン / グルクロン酸 / アラビナン
研究概要

高等植物の形態形成現象、特にメリステムの形成と維持の機構を理解するうえで、細胞間の接着が時空間的にどのように制御されているのかを知ることは欠かすことができない。しかし現在のところ、細胞接着の主役であるペクチンの生合成機構に関する知見は極めて乏しい。本研究では、半数体タバコを用いた新たな変異体作出系により細胞接着変異体を作出し、その遺伝子を解析することにより、高等植物の細胞接着に関わる遺伝子のメリステム形成と維持における役割を明らかにする事を目的とした。
半数体Nicotiana plumbaginifoliaの葉切片にアグロバクテリウムを介してT-DNAを導入し、不定芽形成能力の喪失と共に細胞接着性の低下した変異体を作出した。そのうちnolac-H18株において、変異の原因遣伝子として新規糖転移酵素遺伝子=NpGUT1(glucuronyltransferase 1)が同定された。NpGUT1は、ペクチン多糖にグルクロン酸を転移する新規酵素をコードするペクチン合成に関わる初めての遺伝子で、頂端分裂組織で特に発現が強かった。また、変異体のペクチンではホウ素を介した分子間架橋が形成されなかった。
一方、ペクチンのアラビナン鎖の伸長が著しく抑制されていることが判明している変異体nolac-H14において、原因遺伝子として新規膜タンパク質をコードするLARA1(long arabinan related protein 1)が同定された。過剰量のアラビノースの添加により変異形質が回復したことから、LARA1はアラビノース転移反応の基質であるUDP-アラビノースの供給に関与すると考えられた。また、pLARA1::GUS形質転換植物においてLARA1は、茎頂および側根原基での発現(根端では無し)が確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Iwai, M.Usui, H.Hoshino, H.Kamada, T.Matsunaga, K.Kakegawa, T.Ishii, S.Satoh: "Analysis of sugars in squash xylem sap."Plant Cell Physiology. 44. 582-587 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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